ドローン初心者は何から始めるべきか?⑤ ~ドローンの消耗品を知ろう~

この連載記事では、ドローンを始めようと思っている、又はドローンスクールに通いたいと思っている、又は最近ドローンスクールに入学した人、を対象に、不安の解消や今後のお役に立てるような「豆知識」を発信したいと思います。

第1回は練習の話、第2回は理解を深める話、第3回は基礎的な知識の話、第4回は歴史の話を紹介しました。
今回は、消耗品の話をしたいと思います。

紹介している事例や写真はトイ・ドローンのものですが、大型のドローンにも当てはまる大事な話ですので、ぜひ覚えておいてください。

バッテリー

最初に、バッテリーの話です。
バッテリーは消耗品の1つであると考えたほうが良いです。

ドローン(UAV)に使われるバッテリーは「リチウムイオンポリマーバッテリー(リチウムポリマーバッテリー)」と言われる種類で、小型・軽量・高密度であることが特徴です。

ただし、使用を繰り返すと写真のように膨らんでくることがあります。

<図1:正常なバッテリー> <図2:膨らんでしまったバッテリー>

 

ここまで膨らむと非常に危険です。
こうなってしまう前に、膨らみが見えてきたら廃棄するようにしましょう。

廃棄方法は自治体によって異なるので、各自治体のルールに従いましょう

廃棄方法については、諸説あります。
食塩水に漬けて電荷を抜いてから処分、という記述を今もみかけます。
ラジコン屋さんでも時々聞きます。
ただ、バッテリーの技術開発をしている方とお話をすると、食塩水に漬けるとかえって危険だと言われます。

矛盾する意見ですが、どうやらバッテリーの中に入っているケミカル(化学物質)が昔と変わってきているという時代背景があり、それで矛盾する意見があるというのが現状のようです。

電荷を抜くのであれば、機体にさして電源を入れてしばらく置いておく、という方法もあります(置いておく場所には十分注意してください)。

いずれにしろ、まだ使えるから勿体無いと、写真のようになるまで使うことの無いようにしましょう

プロペラ

次に、プロペラの話です。
プロペラも消耗品の1つであると考えたほうが良いです。

筆者が体験した、ある小学校でのドローン操縦&プログラミング体験会の事を紹介します。

体験会の前日に動作確認して問題なしと思っていたドローンが、当日の朝、浮き上がらないというトラプルに見舞われました。
少しだけ地面から浮くのですが、直ぐに降下してしまうのです。

原因は、プロペラの欠けでした。

<図3:欠けたプロペラ> <図4:ドローンとプロペラ>

 

確かに、前日の確認で最後に墜落してプロペラが1つ飛んだのですが、反対側のプロペラまでは見ていませんでした。
この原因に気づいたのはスタッフのIさん。
最近トイドローンでの練習漬けの毎日だそうで、すぐにわかったそうです。

Phantomなどプロペラを外して収納するタイプのドローンであればすぐに気づいたと思いますが、常につけっぱなしで収容するドローンの場合、プロペラの欠けに気付きにくいということに気づかされました。

普段から触れていること、そして飛行前はどんなに小さな機体でも点検を欠かさないことが大切だということを実感しました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
消耗品は消耗品と割り切って交換することで、安全にドローンを扱うようにしましょう。
今回のまとめです。

・バッテリーは膨らみはじめたら迷わず廃棄すること
・プロペラは欠けが見つかったら即交換すること
・異常に気付きやすいよう普段からドローンに触れること
・飛行前には点検を欠かさないこと

さらに詳しく知りたい方は、<お勧め書籍・資料> を読んで見てください。
新しい発見がいくつもありかもしれません。

次回は、ドローンの練習メニューについて紹介したいと思います。
闇雲に練習していても「楽しい」で終わってしまい、なかなか上達しません。
上達しなければすぐに飽きてしまい、苦痛になるだけで、続かないことになります。
目標を決めて、練習メニューを決めることで上達を実感し、さらにドローンが楽しくなる・・・という好循環を作るためには、どんな練習メニューがいいのかという話をしたいと思います。

<お勧め書籍・資料>
トコトンやさしいドローンの本』, (一社)日本UAS産業振興協議会 , 日刊工業新聞社
DJI CAMP 技能認定専用テキスト』発行所:株式会社インプレス 、著者:DJI JAPAN 株式会社

<関連連載記事>
ドローン初心者は何から始めるべきか?① ~プロポの選択と練習~』, DRONE MEDIA
ドローン初心者は何から始めるべきか?② ~ドローンを理解しよう~』, DRONE MEDIA
ドローン初心者は何から始めるべきか?③ ~ドローンを理解しよう~』, DRONE MEDIA
ドローン初心者は何から始めるべきか?④ ~ドローンの歴史を知ろう~』, DRONE MEDIA
コラム#29:膨らんだバッテリー』 , TDR (Takayama Drone Research)
コラム#23:プロペラの欠け』 , TDR (Takayama Drone Research)

シェア
前の記事高精度ドローン測量を実現する新サービス「くみきPRO」がリリース
次の記事DJIが教育用ロボット「ROBOMASTER S1」を発表!6月12日から販売開始
Takayama
高山誠一/高山ドローンリサーチ株式会社 代表。無人移動体に関する人材育成・コンサルティング・研究開発・安全管理を行う。 2013年 SIer(システムインテグレータ)に入社、SEとして複数の企業システムの安定稼働を支える。 2008年 航空測量会社に入社、主に自治体向けのシステム構築の傍、AWSをいち早く取り入れ可用性向上の基礎を作る。UAV測量の技師として測量業務にも従事、UAV測量講習の講師としても関東を中心に全国で講義を行った。 ドローンが空だけでなく陸海空で活躍する社会インフラとなり産業として発展することを願い、「TDR (Takayama Drone Research)」というFacebookページを個人の活動として2018年10月より開始、会社設立後の現在も毎日更新中。  JUIDA認定講師、DJIスペシャリスト、技術士(情報工学部門)、MOT(技術経営学)、測量士、第三級陸上特殊無線技師、第四級アマチュア無線技師。