ドローンクルーズ:出羽の涼を求めて[山形市・面白山紅葉川渓谷]

昨年に続いて3回目の訪問となります。
山形県山形市。山寺のある地域のさらに山奥に、面白山紅葉川渓谷があります。
仙山線が並行して走るこの渓谷は、その名の通り、紅葉の季節が最も美しく、トレッキングを楽しむハイカーも多いです。
夏の真っ只中に伺ったこの時期は、そうした観光客も少なく、渓谷の様々なロケーションをドローンで空撮することができます。

酷暑の夏の時期ですが、ここは、川のせせらぎ、きらめく緑、渓谷を流れる風など、盆地がゆえに暑い山形において、「涼」を感じることのできる素晴らしい場所の一つ。ぜひ、その感覚をドローン映像を通じてお伝えしたいです。

■可能ならセンサー類は切る

特に渓谷のような狭い場所で、かつ比較的水面の低い位置を飛行させる場合、センサー類は可能なら切ります。これは、センサーの挙動で映像に無用な動きが入らないようにするためです。ただし、センサーがない分、木の枝などとの接触の確率が高まりますので、目視、もしくは補助者による目視サポートは必須です。また、狭いエリアですので、スピードを出す必要もありません。ゆっくりと、じわっと動きながら、渓谷の様子を撮影します。

■渓谷特有の「GPS」が入らないことを念頭に

特に紅葉川渓谷は深い渓谷で、GPSが入らないことのほうが多いです。いつATTIに切り替わってもいいように心づもりしておくか、機種がPhantomシリーズなら最初からATTIにして撮影するのでも良いでしょう。Mavicもビジョンモードのまま上昇できない地点もありますので、状況を見極めながら撮影します。比較的、ゆっくり移動させていると、GPSを捕捉しやすいようです。

■橋などの人工物も被写体となる

渓谷のせせらぎの中だからこそ、岩、滝などの自然の様子を撮影しがいがあるのですが、この紅葉川渓谷は、トレッキングコースとしては狭小のコースで、随所に橋がかけられています。この橋もまた、人工物でありながら自然と溶け込み、良い画になりますので、そのようなポイントを見つけて撮影してみましょう。橋の上から俯瞰してみたり、橋をくぐってみたりで、同じ場所でも見え方が変わり新鮮な映像になります。

■滝を撮る

面白山紅葉川渓谷には、いくつかの滝があります。
高所から堂々と落ちてくる勇ましい滝、繊細な水の流れが癒しを与えてくれる優しい滝、そんな様々な滝が渓谷の中にあり、それらもまた、ドローン空撮の被写体としても楽しませてくれます。
それぞれの滝は、前述のようにGPSが入りづらかったり、センサーが効いてしまうなど、撮影時に注意すべきポイントが出やすい場所ですので、試行を何回かしながら、空撮を楽しんでください。

イメージとしては、「南アルプス天然水」のCMのような映像が撮影できるのが、この夏の時期の紅葉川渓谷です。
ぜひ、次シーズンには、そんな映像にトライしましょう。

そして、秋にはさらに美しい紅葉が待っています。これもまた、撮影しがいのある景色となるでしょう。(その映像は、撮影に成功したら別の回でお知らせします。)

■観光客には十分に注意すること

とにかく、トレッキングのコースが狭いです。
必然的に、ドローンを離陸させられるポイントも少ないです。トレッキングを楽しんでいる観光客の邪魔にならないように十分に配慮して、可能な限りの安全対策で臨んでください。

【ご協力・ご相談・届出先】
★山形市 企画調整部 文化振興課
★面白山観光協議会

それでは、2019年の面白山紅葉川渓谷・夏の映像です。