この連載記事では、ドローンを始めようと思っている、又はドローンスクールに通いたいと思っている、又は最近ドローンスクールに入学した人、を対象に、不安の解消や今後のお役に立てるような「豆知識」を発信したいと思います。
前々回はトイ・ドローンで毎日10分練習を続ける話を紹介し、前回はそのトイ・ドローンをいじり倒すことで理解を深めましょう、というお話でした。
今回は、押さえておきたい基礎的な知識を紹介していきます。
ドローンの意味は拡張している
「ドローン」という言葉は元来の意味が拡張して使われるようになってきています。ちょうどこんなイメージです。
動画1:拡張する「ドローン」の定義 |
元々は「無人航空機」だったものが、「水中ドローン」「陸上ドローン」というように使われ始めています。「無人移動体」とでも表現した方が良い状況になってきています。「有人ドローン」なんて言い方まであるくらいですから、かなり意味が拡張していることになります。
UAV と UAS の違い
産業分野では「UAV」という言葉や、「UAS」という言葉が使われます。これらは、どんな関係にあるのでしょうか?
まず「UAV」という言葉の定義ですが、航空法に記載があります。ポイントは、「無人」「遠隔」「自動」であることだと言えます。
UAVの延長で、「UAS」という言葉もあります。これはシステムの総称を指すときに使われる言葉です。
UAVは「マシンとしてのドローン」を指したいときに、UASは「システムとしてのドローン」を指したいときに、使われているようです。
動画2:UASとUAVの言葉の定義 |
そのため、UAVよりもUASの方が扱う範囲が広いということになります。
飛行原理
なぜUAVは空を飛ぶことができるのか?その原理を説明するときによく使われる図です。翼の断面図を表しています。
翼の周りに流れる空気が圧力差が生じて、「揚力」が発生します。
「重力」に逆らう方向に働く力「揚力」が働くため翼が浮き上がるのです。
通常は重力しか働いていないので、空中にあるものは落下します。揚力が重力を上回る力で働いているため、UAVは重力に逆らって浮き上がることができるのです。
尚、稀に「浮力」と言っている場面を見かけますが、正しくは「揚力」です。通じることは通じると思いますが、これを機に「揚力」という言葉を使うようにしましょう。
動画3:揚力が発生するため浮き上がる |
いかがでしたでしょうか?もっと詳しく知りたい方は、「おすすめ書籍・資料」を参考に調べて見ると、もっと深く知ることができると思います。
次回は、UAVの歴史の話を触れたいと思います。
<お勧め書籍・資料>
トコトンやさしいドローンの本 , (一社)日本UAS産業振興協議会 , 日刊工業新聞社
ドローンメカニズムの基礎知識 , (一社)日本UAS産業振興協議会 , 日刊工業新聞社
<関連連載記事>
ドローン初心者は何から始めるべきか?① ~プロポの選択と練習~
ドローン初心者は何から始めるべきか?② ~ドローンを理解しよう~