ドローン関連のスタートアップに特化した投資ファンドであるDrone Fund 2号(正式名称:千葉道場ドローン部2号投資事業有限責任組合)が52億円の資金調達を達成したと発表しました。調達額は世界最大規模にのぼり、LPとして日本を代表する大企業が25社加わりました。
「ドローン前提社会」や「エアモビリティ社会」の実現を目指す特化型ファンド
「Drone Fund」は「ドローン前提社会」や「エアモビリティ社会」の実現を目指すファンドで、1号ファンドは2018年1月に総額約16億円の資金調達を完了。22社のドローン関連のスタートアップに投資しています。おもに日本の技術力や独自アイディアを持つドローン・スタートアップ企業の設立直後から、シード・アーリーステージに対して積極的な投資を行ってきました。
今回資金調達を行った2号ファンドは、農業やインフラ点検・物流などの産業分野に加え、新たに「エアモビリティ社会の実現」というテーマを取り入れており、「空飛ぶクルマ」の研究開発チームへの投資や、海外投資に力を入れているとのことです。
日本を代表する大企業が参画、LPとして加わる
今回の調達で、1号ファンドからの継続を含む25社がLP(リミテッド・パートナー:有限責任の投資者)として加わりました。
様々な業種の、錚々たる企業が名を連ねており、ドローンおよびエアモビリティ社会への強い関心が見てとれます。
この中で、2号ファンド最大の LPとして参画が決まったのは、創業 108 年の歴史を誇る農業機械メーカー、小橋工業株式会社。
2号ファンドへの出資を機に、投資先であるエアロネクスト社と産業用ドローンの市場創造について意見交換を重ねてきました。そして、2019年2月には、重心制御技術搭載の次世代ドローン「Next」シリーズの量産化へ向けてエアロネクスト社と業務提携を結んでいます。
「平成までは大地を耕してきた時代。令和からは大空を耕し、大空に経済圏を創造する。」という強い意気込みのもと、農業分野で培った自社技術の新たな事業領域への応用を進めているとのことです。
関連記事:エアロネクストが農業機械大手の小橋工業と業務提携、重心制御技術搭載の次世代ドローン『Next』シリーズ量産化へ向けて
ドローン活用が期待される分野をはじめ、国内外問わず幅広い投資へ
Drone Fund2号は、すでに新規で7社に投資をしているとのこと。1号ファンドと合わせると、実に29社への投資を実行しています。
今後は、ドローン活用が期待される産業分野に加え、エアモビリティ分野など、国内外問わず投資を行っていくとのこと。
様々な分野で強みをもつ LP各社 と投資先との協業によって生まれるシナジーが、「ドローン前提社会」や「エアモビリティ社会」の実現をさらに加速させること間違いなしですね。