エアロネクストが農業機械大手の小橋工業と業務提携、重心制御技術搭載の次世代ドローン『Next』シリーズ量産化へ向けて

UAV(無人航空機)やマルチコプターの機体フレームのあるべき姿を実現する、ドローン・アーキテクチャ研究所である株式会社エアロネクスト(東京都渋谷区、以下「同社」)が、農業機械製造の大手・小橋工業株式会社(岡山市南区、以下「小橋工業」)と業務提携を行うと発表しました。

業界の注目を集めた「4D Gravity®」

重心制御技術「4D Gravity®」は、ドローンの飛行姿勢や動作に応じて重心位置を最適化させる一連の技術の総称です。

厳しい気象条件に対応しながらも、高い機動性や燃費の向上に貢献する、次世代ドローンに必須の技術です。

2018年に同社が発表したこの技術は各方面より高い評価を集め、さまざまな賞を受賞しました。日本企業として初出場した国際ピッチ大会「創業之星2018」での「スタートアップ部門第3位」、「知的財産賞」受賞は記憶にあたらしいですね。

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『Next』シリーズ量産化への高まる期待に応える

今回の業務提携の大きな目的は、この「4D Gravity®」搭載した次世代ドローン『Next』シリーズの量産化。様々な受賞の報道を受けて、国内外から「4D Gravity®」搭載の『Next』シリーズ量産化への期待が高まっていることが背景にあります。

現在発表されている『Next』シリーズは下記の3機種。

  • 『Next VR(TM)』……燃費、安全性、機動性にすぐれ、小型で 高品質な360°VR映像の撮影を可能にする次世代のVR撮影用ドローン。
  • 『Next DELIVERY®』……荷物を傾けない水平輸送を可能にする宅配専用ドローン。
  • 『Next INDUSTRY®』……従来のドローンでは難しかった対象物への接近や狭い空間への侵入が可能な機種。

 

▲小橋工業で製造予定の原理試作機『Next DELIVERY®』

いずれの機種も、従来のドローンでは難しかった作業ができるようになる可能性を秘めており、これら『Next』シリーズが量産されることで、ドローンの産業利用のさらなる広まりが期待できますね。

ドローン前提社会を実現する戦略パートナーとして市場を創造

同社と小橋工業は、小橋工業の千葉道場ドローン部2号投資事業有限責任組合(通称:Drone Fund2号)出資を機に、産業用ドローンの市場創造について意見交換を重ねてきました。今後は、産業用ドローンの重心制御等に関する技術(『4D Gravity®』および知的財産に基づく機体(『Next』シリーズ)の商品化・量産化を目的に、共同で商品の企画・開発・製造・販売等を行っていくとのことです。