前回の鹿児島県南大隅町にある「雄川の滝」。今回は滝における空撮ノウハウや撮影実録をご紹介いたします。
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ドローンクルーズ:九州最南端を行く 鹿児島・指宿
佐多岬から1時間ほど車を走らせて、南大隅町の中心部へ。「雄川の滝」へと向かいます。
雄川の滝には、上流展望所と滝壺の見える展望所があります。今回我々は、上流展望所からの離陸を試みます。雄川から滝の落ち口を見つつ、滝壺に下降していく絵を想像します。
滝の絶景と水しぶきのマイナスイオンに癒される
3月の訪問でしたが、この時期、大放水をしていまして水量が多い。天然イオンを多く含んでいそうな水しぶき(というよりも広範囲に広がる水煙)が、あたりに広がります。
この水煙が、のちに太陽の光の差し方で、絶妙な光景を作り出します。
滝の落ち口から、滝壺を見下ろしつつ、徐々に引きながら滝全景を映していきます。
想像以上に広大で迫力があります。時折、風によって水しぶきが自分にもかかり、プロポとタブレットも濡れてしまったりするのですが、それさえも心地良く、天然のマイナスイオンを浴びながら機体を移動させます。
滝の撮影で注意したいこと2点
滝の撮影では、滝の高さに気をつけるようにします。特に今回のように見降ろしての撮影では要注意です。
雄川の滝の場合、その高さは50m。滝壺の真上に機体を持っていった場合、そこから上空は99mまでしか上げてはいけないことになります。
これは、滝に限らず、山、切り立った崖、ダムなどの撮影時にも意識しなければならないことです。
いずれにしても、事前の下調べが必要になります。
滝に限らず水の上の撮影の場合、不意にビジョンセンサーが効いてしまうことがあります。
気になるようであれば、ビジョンセンサーを切っておいても良いかと思います。
池や湖の上で、水面に近いところにいると、センサーが水面の動きをとらえ、微妙に揺れることがあります。
海の場合は、波が来ると不意に上昇することもあります。これらは、水面の状況から高度を維持しようとする、センサーとしては当然の動きになるのですが、撮影中に不意に発動すると映像にも影響しますので、切っておいてもいいでしょうということになります。
エルロンでゆっくり移動してベストポジションを探す
水しぶきや水煙を正面に見つつ、太陽を背にしたときに、きれいな虹が出現します。
(以前に、熊本県南小国町の押戸石の丘を訪問した際も、似たような天候下で虹を撮影できました。)
うまく、虹が見える位置を探しながら、機体をゆっくり移動させます。カメラは正面に向け、高度よりも太陽をどのように背にしているかを探しながら、ベストな位置をエルロンで探すような感じで移動します。
うまくいくと、きれいに発色する虹が浮かんでくるように映像に現れます。
これは、その角度によっては、ドローンでしか撮影できないシーンです。滝と太陽とそして虹。豪華な組み合わせです。
鹿児島にはまだまだ絶景がたくさんあります。
今回ご紹介した場所以外でも訪問した場所はいくつかありまして、それぞれが絶景ポイントでした。池田湖と開聞岳、最南端の駅である西大山駅からの開聞岳、南さつま市の秋目浦なども大変良い場所でした。
ぜひ、鹿児島に足を運び、自分だけの絶景ポイントを探してみてください。
【ご協力:雄川の滝】
南大隅町役場 観光課観光推進係