ドローンクルーズ:九州最南端を行く 鹿児島・南大隅町(Vol.2)

前回の鹿児島県指宿市からフェリーで移動できる南大隅町。今回はその南大隅町を舞台に、空撮ノウハウや撮影実録をご紹介いたします。

ドローンクルーズ:九州最南端を行く 鹿児島・指宿

薩摩半島から大隅半島へ

指宿市の山川港。
まだ受付も始まらない時間に港に到着すると、一見頑固親父的な職員の方が出てきて、ここに車を駐車しろ、と指示をします。
言われた通りに車を止め、おじさんと話をしてみれば、ものすごく人懐っこく優しいおじさん。
港の説明を丹念にしてくれました。こんな一期一会の出会いがあるから、車の旅は面白い。
早朝の冷たい風を頬に受けながら、なんきゅうフェリーは一路南大隅町の根占港へと向かいます。大隅半島は九州最南端、佐多岬へと向かいます。

佐多岬のパーキングは最近新しくなりました。綺麗です。
お土産の種類も豊富な観光協会のショップで熱いコーヒーをいただきます。
800mほど先の展望台からの離陸も考えましたが、観光客が多そうだったので、距離はありますがパーキングからの離陸を選択。ここでも観光客の動きに注意しながら離陸とともに海側に機体を向けます。

風はそこそこ吹いていますが気になるほどではありません。まずは稜線に沿って岬を舐めるように移動。空中ロケハンを敢行します。

空中ロケハンで周囲の状況を知る

空中ロケハンは、RECを回さずに、空からの視点で行うロケハンでして、周囲の景色が上空からどのように見えるか、を確認するものです。
もちろん、地上から見渡して、自分の頭の中でも絵を想像するのですが、それが想像通りかを確認します。
自分の立ち位置からでは、見えない視点、見えない建造物、見えない自然、日の光の差し方、影の見え方、そして障害物の有無など、撮影前に軽く飛ばす行為は、大変重要な役割を果たします。
想像できない場所としては、展望台より奥の地形。ここに飛ばして、手前の地形を見てみると、そこから岬や灯台がどのように見えるかが一目瞭然となります。

飛行コースを描いて空撮する

さて、展望台より奥に行くと、強風注意のワーニング。
海で飛ばすと出やすくなります。風は強めです。強めですが、急いで降ろすほどではないことを、映像の受信状況や目視での機体の状況で確認します。

そこで、お決まりのように、灯台のノーズインサークルを敢行。
1km程度、灯台の向こう側へ飛ばし、くるっと回って岬の突端を映します。

展望台と灯台の間の地形は離れていて、灯台は小島の上にあるような場所。そうなると、その谷間となった場所を通り抜けるような絵も欲しくなります。展望台側から灯台を見ながら直進し、多少高度を落としながら、谷間を縫うように移動します。こうした動きをパターンを変えていくつか撮影。

佐多岬だけではないですが、トンビや海鳥などの威嚇には注意が必要です。円を描きながら(それこそ僕より上手な円を描いている)、ドローンを威嚇してきます。
鳥よりも上空にいれば襲われないという話も聞きますが、鳥の位置が近くなっていたら、少し離れて様子をみるようにします。
どうもPhantomよりもMavicの方が襲われやすい気がします。より鳥に似ているからでしょうか?

佐多岬の空撮映像はこちら。

いかがでしたか?
今回は、実際に空撮している気になるような描写をしてみたつもりです。
ぜひ、鹿児島県南大隅町の佐多岬まで、足を運んでみてください。

次回は、同じく南大隅町の、「雄川の滝」を訪問します。

【ご協力】
南大隅町役場 観光課観光推進係
佐多岬 公園案内所