先日、ドローンの危険性についての記事を書きましたが、今後ドローンがより安全な機械になるためにどのような進化をするか、という観点で今回はより深く考察してみたいと思います。

繰り返しになってしまいますが、ドローンは現状だと墜落する危険性も多く、また高速回転するプロペラによって、人間や動物を殺傷する危険性もあります。

いまの日本では、無数のドローンが空を飛び回るということもまだ起こっていないのですが、現状法律も全く整備されていないために、今後普及が進むと大きな事故が発生する可能性が高くなると考えられます。

そこで、どのような安全対策が考えられるか、いくつかピックアップしてみたいと思います。

 

フィールセーフ機構の設置

球形ドローン

危険なプロペラが露出しているのが危険>プロペラの周りを囲ってしまおう、というアイデアで球形のガードを装着したドローンも出現し始めています。

球体ドローンって発想がなるほど面白い ぶつかっても痛くない『Gimball』

自動充電ドローン

バッテリー切れによる墜落を防ぐために、自動充電できるドローンも出始めているようです。

こんなオプションを考えている人もいますね。

Skysense|ドローン用充電パッド

パラシュート

墜落時に自動的にパラシュートを開いて、落下速度を下げることによって危険を軽減する機種も登場し始めたようです。また、大手のHubsanはパラシュートを本体に、DJIは後づけ出来るオプションを考えているようです。

降臨、パラシュート搭載ドローン Hubsan X4 Pro。ソフトシステムも冗長構成

DJIのドローン用パラシュートシステムが登場

 

自動電源断

parrotのbebopドローンは障害物との接触を感知すると、すぐに電源を止める機構が着いているようです。
(それだと墜落は防げなさそうな気がしますが…怪我とかさせる危険性が多少減少するくらいでしょうか)

パロット社製 Bebop Drone 頑丈な超軽量クアッドコプター、1400万画素の魚眼レンズカメラ、解像度:フルHD 1080p、スカイコントローラー、3軸ベースの画像スタビライザー

 

プロペラがいらない?

現状、まだ現れていませんが、そもそもプロペラで飛ぶのが問題なのでは?ということで予期せぬ動力機構を持ったドローンが数年以内に出現して、一瞬でプロペラ機を駆逐するという事態が起きてもおかしくない、そんな気もいたします。
(ラジコンだとダグデットファンというプロペラを持たない機種もありますが、ドローンだと今のところ見かけないです)

導線の整備・空路

信号/管制システム

鉄道や飛行機も、最初は信号や管制設備が不十分なまま、何度も大事故という悲劇を繰り返しきました。そしてそのたびに、信号システムや管制方法が安全のために進化してきました。
ドローンも将来、GPSをうまく使った信号機のようなものが街中に設置されて、それにしたがって飛ぶよう可能性もあるかもしれません。
また、ドローン同士の通信回線が規格化されて、ドローン同士が高度な通信を行いながらお互いを認識して飛ぶ可能性もありますね。

 

空路

航空機は、一見空を自由に飛んでいるように見えながら、実は航路にしたがって飛んでいて、また、航空機ごとの高度も厳密に制限されて、かなりのコントロールの元に飛んでいます。

ドローンも高度や航路が固定されて、amazonみたいな大手宅配業者は決められた空路を飛ぶといった未来も想像できます。
■最後に

今現在(2015年3月現在)で想像できることを書いてみました。

ドローン「カンブリア紀」の到来!?」の記事でも言及されていますが、この辺りの安全性を目指したドローンの機構は、コストやデザイン、実用性の観点からやがてまとまっていくような気がしますね。

また、もしかしたら法律の整備が進むと、公道上を飛ぶドローンは必ずパラシュートをつけるようにする等といった、安全装備の義務付けがされるようになる可能性があります。

それにしても、ドローンはまだまだ進化途上の機械なので、今後どのような形に進化しているのかわかりませんね。この記事も笑い話みたいになってしまう可能性もあります。