出典:http://www.heliguy.com/blog/2014/12/16/crashes-top-5-causes/

世の中に普及し始めているドローン。ドローンには良い事ばかりでなく、負の側面もあります。今回は飛行型ドローン(マルチコプター)の事故について取り上げます。

今のところ、日本ではドローンによる死亡事故や大規模な事故は起きていませんが、既に茅ヶ崎のスポーツイベントで、スタッフの女性に墜落したドローンが当たって怪我をするという事故が発生しています。

ドローンは軽いとはいえ、空中から落下して、何かと衝突したら重力加速度でそれなりの衝撃を与えてしまうのと、やはり高速回転するプロペラが非常に危険です。また、ドローン同士の空中衝突という事例もありそうです。

そこで今後、起こりえる可能性のある事故について考察してみました。

 

今までのラジコンヘリも、墜落や操縦ミスによる死亡事故は何度か発生しています。しかしながら、ラジコンヘリの場合は、操縦やフライト前のメンテナンス・調整が非常に難しいということもあり、操縦している人も少なく、指導者による操縦アドバイスやフライトマナーの指導がちゃんと進んでいたこともありそれほど大きな問題にはなっていませんでした。

一方で、ドローンは簡単に購入できて、どこでもすぐ飛ばすことが出来てしまいます(GPSやジャイロといったテクノロジーのおかげでしょうか)。また、経験者による講習会というようなものもまだ少ないのも現状です。

常に安定して空を飛んでいればいいのですが、現状のドローンだと墜落や接触事故の危険性は常にあります。

墜落や接触事故の原因はいくつかあります。

 

未熟な操縦

安い超小型のホビー用マルチコプターだと、安定性がなく乱暴な操作ですぐ墜落します。また、小型ゆえに風にも弱いというのと、安いために高級機種に装備されているセンサー等が省略されている場合もあります。また、中級機種でも乱暴な操作ですぐ墜落してしまうそうです。

物理的故障

普及機〜中級機に多い4個のモーターを搭載したマルチコプターですが、一機でもモーターが止まると墜落してしまいます(これは4発マルチコプターの特性で現状だと避けられないもののようです)。モーターだけでなく、プロペラの破損等によっても不測の事態が起こる可能性はあります。

電波の混信、ノーコントロール

これも結構頻繁に起きるようです。一部の機種では電波の範囲外になると自動的に着陸地点に戻るという機能を持っていますが、地磁気や太陽嵐の影響等より、GPSが利かなくなるという事態も想定されます。また、違法無線や電波塔の強力な電波によって、予期せぬ混信や暴走が発生しないとは言い切れません。また、それによって起こる事故ですが、以下のようなことが想定されます。

 

  1. 人間への接触事故
    安い超小型のホビー用マルチコプターでも、回転中のプロペラに手が触れると簡単に手が切れてしまいます。これが少し大型の機種だとどうなるかと想像すると非常に怖いです。ある程度の安全策はあるとはいえ、赤ん坊とか、小さい子供に真正面からぶつかってしまったらとか想像したくないです。また、前述のように、数百グラムの物体でも、数百メートルの上空から落下して直撃したら非常に危険です。

  2. 航空機との衝突事故
    世界中の主要な空港の周りには飛行禁止空域や、高度制限が設けられています。また、そのような場所では自動的に飛行制限がかかるドローンもあります。(DJIの機種など)しかしながら、既に大型旅客機とのニアミスが何度か起きているようです。ドローンがこの勢いで普及していくと、本格的な衝突事故も起こりそうで怖いです。飛行中の航空機のコクピットに激突したり、離着陸中の飛行機のジェットエンジンに吸い込まれてエンジンが止まって、飛行機が墜落、というのも可能性とは考えられますが、当然ながら、絶対想像したくない事態ですね。

    http://wired.jp/2014/08/22/creepy-drone/

    上記の記事のように、意図的に飛行機と近づけるという例も海外では散見されるようですが、これは非常に危険です。

  3. その他の乗り物との交通事故
    既にドローンがトラックと激突している動画もドローンメディアにアップされていますが、今後ドローンが普及するとさらに増えることが予想されます。

    http://dronemedia.jp/drone-destroyed-in-rush-hour-traffic/

    また、鉄道マニアが撮影にドローンを使用して、走行中の列車と接触したり墜落するということも今後はあるのではないでしょうか。上既に鉄道を空撮している動画なんかもいくつかあります。

    音も含め、アメリカの鉄道の迫力が伝わります(ヨーロッパの鉄道映像とかはあまりないですね)。確かに撮り方によっては迫力ある鉄道車両の写真や映像が取れるのは間違いないです。しかしながら、ちょっとでも操作を間違えたり、ドローンが暴走してしまったら事故に繋がってしまいますね。電化路線で、架線や電気周りの部品と接触したら、電車の大規模運休などの事態を起こす可能性もあるのではないかと思います。バイクや自転車、オープンカーといった、人間の露出度が高い乗り物もドローンと接触すると当然危険かと思われます。

  4. 高圧電線との衝突事故
    日本のあちこちに高圧電線と鉄塔があります。ドローンが接触して切断してしまうと、何万世帯もの世帯を停電させてしまう事故を起こしてしまう可能性もあります。
    (数年前、クレーン船が東京東部の川にかかる高圧電線を切断して、数万世帯を停電させたという事件がありましたね)

 

少し長文になってしまいましたが、事故の可能性とドローンの危険性をいくつか想定して書いてみました。

ドローンは非常に面白いデバイスです。しかしながら、現状まだ危険が色々あります。もし飛ばす場合は事故を起こさずに楽しんだり、便利に使用したいものです。

既に、ドローン用の保険が東京火災日動保険から発売されることが決まっているので、本格的に飛ばす人は保険に絶対加入しておいたほうが良いと思います。

※2016年3月3日注記 すでにドローン保険の受付をしてくれる代理店もあるようです。
また、DJIのPhantom3は購入時に保険もついてきます。

ただ、今後は自動車や航空機のように、進化するにしたがっていくつものフェールセーフ機構が開発・実装されて、事故が次第に少なくなっていくことも予想されます。それでも事故は起きてしまう可能性はあるゼロにはなりません。

また、現状だと法的整備もまだ始まったばかりです。今後に期待しつつも、絶対事故は起こしたくないよね、というところで、この記事を締めくくりたいと思います。