節税に役立つドローン購入費用の全額償却

「今年は思ったより利益が出そうだから、新たにドローンを導入したい」と云った事業者の皆様に是非検討していただきたい制度があります。それが「中小企業経営強化税制」です。

30万円以上(※中小企業の場合。「少額減価償却資産の特例」による)の高額な事業用ドローンを購入した場合、複数年に分けて費用として計上する減価償却を行う必要があります。しかし、この制度を活用すれば、単年度で費用として落とすことが可能です。(※平成30年4月30日現在)

ドローン購入費用の全額償却のやり方

全額償却を行うためにはまず、対象とする設備に対して、①工業会等による証明書か、②経済産業局による投資利益率に関する確認書のどちらかを取得する必要があります。

このうち、①工業会等による証明書に関しては、一般社団法人日本産業用無人航空機工業会(JUAV)がドローン等の無人航空機を対象とした証明書の申請受付を行っております。

中小企業等経営強化法に関する証明書の発行 一般社団法人 日本産業用無人航空機工業会
http://www.juav.org/topics/20170929-01.html

証明書発行の条件としては、以下の二つを満たしている必要があります。

a. 一定期間内に販売されたモデル(最新モデルである必要はありません)
b. 経営力の向上に資するものの指標(生産効率、エネルギー効率、精度など)が旧モデルと比較して年平均1%以上向上している設備

この証明書の申請は、購入者自身が行うのではなく、メーカーや商社、代理店側が行うことになりますので、購入しようとしている設備が対象かどうか、購入先に問い合わせてみましょう。

また、この①工業会等による証明書が何らかの理由によって発行してもらえない場合は、②経済産業局による投資利益率に関する確認書を用意する必要があります。この書類については、経済産業局へ確認書発行を申請する必要があります。申請書は様式が定められており、設備導入の目的や基準適合の根拠資料の作成、公認会計士又は税理士の事前確認が必要となってきます。

次に、この設備を利用して生産性を上げるための「経営力向上計画」を策定し、認定を受ける必要があります。

「経営力向上計画」とは事業者が生産性を向上させる計画を策定し、国に申請を行う制度で、計画が認定を受ければ様々な支援策を活用することができます。

申請で必要な書類様式や申請先については、事業所の所在地や事業内容により異なります。本制度の詳細については中小企業庁のホームページに詳細が記載されていますので、そちらをご覧ください。

経営サポート「経営強化法による支援」 中小企業庁
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/

経営力向上計画の認定取得後、対象の設備を購入することで、全額償却するための一連の手続きは終了です。尚、実際に手続きを始めてから認定を受けるまでに2カ月は時間を要しますので、余裕をもって検討されることをお勧めします。

なお、ドローンメディアではドローン購入費用の全額償却の書類の作成支援を行っております。ご興味のある方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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関口大介
東京造形大学デザイン科を卒業後、複数の企業に勤務。中小企業診断士資格を取得後、経営コンサルタントとして独立。東京都豆腐商工組合への経営支援やH.I.Sグループ澤田経営道場の立ち上げの他、東京都中小企業振興公社や各地の商工会議所・商工会で年間100社以上の創業支援に携わる。日本初のドローン専門情報サイト「ドローンメディア」に記事執筆や運営スタッフとして関与している。