Bebop 2で初心者が陥りやすいトラブルと対処法を徹底解説

フランスのドローンメーカーParrot社が2016年3月に発売を開始したParrot Bebop2。旅行やアウトドアに持ち運びしやすいコンパクトさとスタイリッシュな外見に惹かれて購入を検討される方も多いと思います。

Parrot Bebop2のファーストインプレッション

飛ばして感じる初代Bebopとの大きな違いは安定感です。多少の風ではビクともしないので、近くに木のような障害物がある場所でも安心して飛ばすことができます。
ホビー用と言われる軽量ドローンは安定して飛ばすのが難しく、飛行時間も非常に短いのですが、Bebop2は安定した状態で20分以上の連続飛行ができるので、高画質の空撮を誰でも簡単に楽しむことができます。

パワフルになったので初代Bebopと並べると一回り大きくなっていますが、それでも500gと軽量で子供用の小さなリュックに入れて運べるぐらいコンパクトです。

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左の初代Bebopと比べて右のBebop2はプロペラ含めて全体的に大きくなっています

購入前に迷いがちなスカイコントローラーの必要性ですが、スカイコントローラーがあると気軽に持ち運べなくなるので、初心者はまずは本体だけ買うことをおすすめします。本体だけであれば6万円台で購入できますし、コントローラーが無くても100mぐらい離れて飛ばすことはできるので(Wi-Fi電波到達距離は環境によって変わります)、目視飛行することを考えれば十分な距離です。

手持ちのiPadやスマートフォンに「FreeFlight3」という専用のアプリを入れることで、スマホゲームの要領で飛行や空撮が楽しめるので、女性やラジコン経験のない初心者にとって最も使いやすいドローンであることは間違いないと思います。

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スマホやiPadからParrot社のドローンを操作する「FreeFlight3」の画面

 

Bebop2を買った初心者が陥りがちなトラブル

操作はとても簡単ですが、初心者が使い始めるときに陥りがちなトラブルもあるので、幾つかご紹介したいと思います。

その1 バッテリーの取り外し方がわからない

ワンタッチで接続できるバッテリーは、単に引っ張るだけでは外せません。後方の赤いテールランプの上にある黒四角のスイッチを上にスライドさせることで、後ろに引き抜くことができるようになっています。

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後方の黒い四角のスイッチが下にあるのはバッテリーがロックされた状態

 

その2 操作画面が真っ黒でなにも見えない

もしかして黒いレンズカバーを外し忘れてはいませんか?

早く飛ばしたいと焦って外し忘れてしまうこともあります。前方のレンズに傷が付くとカメラごと交換することになってしまうので、使い終わったら忘れずにカバーを付けるようにしましょう。

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黒いレンズカバーを装着した状態のBebop2

 

その3 プロペラが固くて取り付けできない

ドローンのプロペラ(羽根)は2種類あることご存知でしょうか?

「赤と黒の2種類のプロペラがありますね」と思ってしまうのが、Bebopシリーズの罠です。よく見るとわかるのですが、付属するプロペラには真ん中に穴があるのと無いものがあります。これはドローンの飛行原理の話になりますが、隣り合うプロペラは逆回転させないといけないので羽根の傾きが逆方向になっているのです。

私も最初は相性や精度の問題かと思ってしまい「海外製品はダメだなぁ」ぐらいの間違った認識でした。そのため、旅先でプロペラを壊したときに、持ってきた予備が違う形状だったので、それ以降ドローンを飛ばせなくなるというとても悲しい思いをしました…。

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左が穴あき、右が穴なし。よく見ると羽根の傾きが違います

 

その4 操作画面の使い方がわからない

Bebop2のセットアップや操作の方法は同梱されたマニュアルではなく、Youtubeで公開されているハウツービデオを見るのが一番早いです。Bebop2を買ったらまずはこの動画を見てください。ナレーションの英語は聴かずに、見るだけで大丈夫です。

ただ、このHOWTO映像には宙返りが登場しません。操作画面右上にあるアイコンを押しても反応がなく挫折する人も少なくないと思うのですが、画面をダブルタップすると指定されているパターンの宙返りをする仕組みになっています。
数回使ったら使わなくなる機能だと思いますが、空飛ぶドローンを初めて見る家族や友人はきっと喜んでくれると思います。

 

その5 保険の入り方がわからない

「保険はラジコン免許に付属しているよ」という話を聞くと、試験を受けるのは面倒だなと思ってしまいますよね。でも、実際は4,500円を振り込むだけで2年間有効なラジコン操縦士の登録証と個人賠償責任保険に加入できることをご存知でしょうか?

500gの物体が上空から落下したら大きな事故につながるので、ドローンに保険は欠かせません。加入のための手順は、こちらの日本ラジコン電波安全協会のサイトで分かりやすく説明されています。

ドローンの保険で注意したいのは、ホビー用のラジコン保険は商用利用での事故には適用されない点です。ビジネスでの利用をお考えの方は、商用利用を対象にした保険への加入をおすすめします。

 

誰もがドローンを楽しめるようになるためのサポート

変化の激しい自然環境のなかで精密機器が飛ぶのですから、予期しないトラブルを100%避ける事は難しいです。なにか困ったことが発生したときに、様々なトラブルを経験をしているベテランが近くにいると非常に心強いです。

DRONE MEDIAでは、ドローン体験ツアーやMEETUPと言った出会いや情報交換の場も提供してます。勉強会や講習会などのドローンに関する最新のイベント情報はイベントカレンダーに掲載しているのでぜひ活用してください。

旅のお供Bebop2と一緒に、1人でも多くの人が、初めて見る空からの景色を楽しんでもらえることを心から願ってます。

Bebop2で真上から農家を見下ろした様子(場所によっては国土交通省の許可が必要です)