日本発電動バイクベンチャー「テラモーターズ」がドローン新会社を設立

会社設立後、わずか数年で国内電動バイク市場のトップになり、現在ではインドやベトナムなどの東南アジア市場で急成長を遂げている日本発の電動バイクベンチャー「テラモーターズ」。この度、そのテラモーターズがドローン産業に進出するということで、徳重徹社長による記者会見が行われました。

徳重社長によると、評価額10億ドルを超えるユニコーン企業を目指すためには、既存のEV(Electric Vehicle:電気自動車)だけでは足りないということで、半年前から様々な新事業を検討した結果、ドローンにたどり着いたとのこと。EVに次ぐ成長戦略としてテラドローン株式会社を設立し、まずは3D土木測量サービスを開始するという発表がありました。

934039_544240905749271_2746200597519305046_n
記者会見で新会社設立の発表を行った徳重徹社長

 

なぜハードウェアではなくソフトウェアで勝負するのか?

ca-pub-2534280200880514

電動バイクのメーカーとして培ったEVやハードウェアの技術を活かして産業用ドローンの販売で世界No1を目指すのかと思いきや、記者からの質問にも徳重社長は「ドローン自体の販売を行う予定はない」と回答。インフラ点検、農業などの産業分野へのソリューション展開を進めていくそうです。

これは、ドローンが、パソコンやインターネット、スマホに次ぐ新たなインフラに成長していく未来だけでなく、ハードウェアがあっという間にコモディティ化して、メーカーが利益を出せなくなるその先の時代までを見越しての戦略のようです。周囲の期待に流されない経営者としての冷静な判断なのかもしれません。

とは言え、EVとドローンは電池やモーターなどのコア部品は同じということで、「飛行時間を伸ばしたいといったニーズには対応していきたい」という発言もあり、ハードとソフト一体の垂直統合型ソリューションを展開していく可能性もありそうです。

terra2
会場のドローンは今回の主役ではありませんでした

 

テラドローンの土木測量サービスの強みはどこか?

土木測量の分野におけるドローンの活用は、コストや時間のメリットが大きく、世界や日本で浸透し始めています。近年では、コマツなどで利用されているアメリカの「Skycatch」や、つい最近発表のあった3D Roboticsの「Site Scan」など、競争が激しくなることが予想される分野になります。

テラドローンは、山形を拠点にドローンによる土木測量を行ってきたリカノス社から事業譲渡を受けており、対空標識となる基準点を地上に設置するなどによって、誤差5cmという他社にはない精度を出すことが武器になるとのこと。

「ゼネコンからのニーズは高いにもかかわらず、全国規模でサービス展開している事業者がいない」ということで、まずは日本国内から展開し、テラモーターズが地盤を築いているアジアの旺盛なインフラ需要を取り込んでいくことになりそうです。

terra3
ドローンを使った測量で、時間10分の1、コスト5分の1に