センシンロボティクス、ドローンによる顧客業務の自動化を実現する統合プラットフォーム「SENSYN FLIGHT CORE」に鉄塔や煙突などの自動スキャン機能を追加

ドローンなどのロボティクス技術と先進技術を組み合わせた業務用ソリューション事業を展開するセンシンロボティクス(本社:東京都渋谷区、以下「同社」)は、同社の提供する業務自動化統合プラットフォーム「SENSYN FLIGHT CORE」に、新たに鉄塔や煙突など塔状の建造物の自動航行が容易に行える機能(タワースキャン機能)を追加したと発表しました。

業務の自動化に不可欠な充実した機能群「SENSYN FLIGHT CORE」

SENSYN FLIGHT COREとは、以前当メディアでもお伝えしましたが、ドローンのフライト設定からフライトプラン・実績データの一元管理、さらには複数機の同時飛行や様々なメーカーの機体への対応、UTM※1への接続といった豊富な機能を備えた、顧客業務の自動化をドローンで実現するためのプラットフォームです。
2019年6月には壁面スキャン機能や3Dウェイポイント※2機能を新たにリリース。建物や設備の点検といった分野でのドローン活用を想定し、機能性をさらに高めています。
また同社は2019年11月、このSENSYN FLIGHT COREが、ソフトバンクの法人向けドローンソリューション「Sora Solution」に採用された旨も発表しています。

※1 UTM:Unmanned Traffic Managementの略で、「無人航空機管制」「ドローン運行管理」等と訳される。有人航空機(いわゆる通常の飛行機等)には「ATM(Air Traffic Management)」という運行管理システムが存在するが、その無人航空機版
※2 ウェイポイント:ドローンの通過するポイント。もともとは有人航空機(=飛行機)の航路上の特定位置を指すもの

「縦に長い建物」の点検飛行ルートも自動生成が可能に

同社は今回、このSENSYN FLIGHT COREに、塔状の建造物の点検飛行ルートを自動的に作成できる機能を追加実装しました。
これにより、ユーザは点検したい対象の建造物の位置・高さ・大きさを入力するだけで、点検のためのドローン飛行ルートを簡単に設定できるようになりました。ドローンは、入力された情報にもとづき自動的に設定された点検飛行ルートに沿って、上下動の動きを繰り返しながら対象建造物の周りを飛行し、対象物をくまなくスキャンすることができるようになります。
従来、鉄塔等をドローンで点検しようとする場合には、ウェイポイントを1つ1つマニュアルで設定する作業が必要でした。特に高さ10メートル級以上の構造物が対象の場合、ドローンで点検・撮影する場合の状況をイメージしながら、機体の向きやカメラのアングル、飛行高度等を加味しつつ、担当者が数十点ものウェイポイントを手動でプロットする必要があり、この膨大な作業がハードルとなっていました。
今回同社がリリースしたタワースキャン機能により、ユーザはこういった手作業から解放されます。基本情報を入力するだけで点検飛行ルートを生成できますので、ドローンによる点検作業を簡単に実施することができるようになります。

ドローンによる作業自動化を通じ「あらゆる作業を自動化できるサービス」の実現を目指す

同社は『ロボティクスの力で、社会の「当たり前」を進化させていく。』をミッションに掲げ、「設備点検」「災害対策」「警備・監視」等の領域を中心に、ドローンを核とした各種ソリューションサービスを展開しているテックベンチャーであり、とりわけ建設現場等での活用に強みを持ち、ゼネコンであるフジタとの共同実験などを行っています。
同社は今後も、ドローンの業務運用を簡易化しあらゆる作業を自動化できるサービスの提供を実現すべく、各種機能のアップデートを続けていく方針です。

シェア
前の記事ドローンクルーズ 清々しい早朝の安城岬[西伊豆町]
次の記事オトナも子供も大興奮!「第二回バルーンバスターズ大会」レポート
埋田奈穂子/Naoko "Ruby" Umeda 慶応義塾大学商学部卒業後、大手通信企業に入社。以後、一貫して通信関連事業に従事。現在は総合コンサルティングファームにて、通信・メディア系企業を対象に、新規事業立ち上げやマーケティング改善、海外事業展開等の支援に携わる。主著「日米欧のスマートグリッド政策と標準化動向2010(インプレス社)」。趣味は旅行・料理・美術・ヨガ・剣道・ネコ等々。第三級陸上特殊無線技士、アマチュア無線4級、DJI Specialist。「ドローンジョプラス」(https://www.drone-girls.com/)メンバーとしても活動中です!