中川絵梨氏率いるLABOT運営の「親子向けドローン教室」潜入レポート

8月3(土)〜4日(日)と10(土)〜11日(日)、2回に渡って、LABOT×GIZMODO共催イベント「夏休みドローン教室」が行われました。ドローン製作・設定・飛行を親子で体験できるイベントで、プロのレーサー、YouTuber、小学生パイロットとも触れ合える濃密なプログラム。

運営は、女性ドローンレーサー中川絵梨(通称えりんぬ)さんの所属する株式会社LABOT。土日連続、両日とも12時〜18時開催という、大人顔負けの”ガチ”講座でしたが、学びと遊びが一体化した空間で子ども達がのびのび過ごしていた姿が印象的でした。ドローンメディアでは最終日、「ドローン製作」の様子を取材させていただきました。

 

「夏休みドローン教室」開催

「夏休みドローン教室」と題して開かれた、親子向けの本イベント。1日目はドローンに関する法律などの座学と、ミニドローンを使った飛行体験。参加者同士でチームを組み、ドローンレースも行いました。

2日目はいよいよ、ドローンの機体製作にチャレンジ。プログラムによる機体調整の実演や、プロのレーサーによるドローンレースも開催され、親子の弾ける笑顔が印象的でした。

企画から運営、当日の司会まで大活躍だった中川絵梨さん(右)と、中川さん率いるドローンレーシングチームRABBITS-FPVメカニック担当でYouTuberの「キヨっち」さん。

 

ドローンレースを始めたい親子に「親近感」を

2日目前半の座学では、「ドローン島のひみつ」と題して、ドローンレース業界の第一線で活躍する人や活動が紹介されました。

ドローンレースは、新しいeスポーツとして注目されつつあります。またドローンが産業界で利活用され始めたというニュースが増えたこともあり、ドローンレースに強い関心を抱く子供達も少なくありません。

しかし、「ドローンは危ない」「お金がかかりそう」と、子供にドローンを与えることに躊躇する親がほとんどではないでしょうか。おそらく、親自身にとってもドローンが身近ではないため、「子供にとって良いものなのかどうか」を判断できずに困っているようです。

本イベント「この夏はドローンレーサーになろう」は、親子ペアでの参加が基本。次々と登場するドローン界の達人から、ドローンやドローンレースに関するリアルな話を親子揃って聞くことで、一緒にドローンへの親近感を持てた様子が印象的でした。

 

ドローン島のひみつ1:「小学生のプロドローンレーサーがいる」

最初に登場したのは、TEAM  JAPRADARの皆さん。このチームでは小学生のプロドローンレーサーが活躍していること、大人に勝って優勝していることなどが話されました。ドローンレースは、年齢に関係なく楽しめるスポーツであることが、実感できます。

 

ドローン島のひみつ2:「働くドローンが飛んでいる?」

次に登場したのは、ドローンレーシングチームSaturday Night Whoopers(以下、SNW)代表の犬飼豊紀さん。ドローンレースで培ったスキルを活かしドローンによる点検業務を行い、これまで従事してきたお仕事を拡大できているという体験談からは、ドローンは将来の仕事に結びつくことを実感できました。

 

ドローン島のひみつ3:「毎週練習会がある!」

続いて登場したのは、都内で毎週水曜日を中心に、Tiny whoopを飛ばせるコミュニティ Wednesday Tokyo whoopers(以下、WTW)から、プロドローンレーサーでWTW代表の白石麻衣さんと、大手企業でエンジニアとして働きながらWTWでも精力的に活動するマッドXさんのお二方。都内で一緒にドローンを飛ばせる仲間が見つかり情報交換もできる場があることは、初心者にとって心強いお知らせだったのではないでしょうか。

 

ドローン島のひみつ4:「ドローンYouTuberがいる」

最後に登場したのは、YouTuberとして活躍する「キヨっち」さん。最近は、当日も同席していた「息子っち」さんと一緒に、ドローンレースに邁進されているとか。FPVを始めるまでに、いろんな壁があると感じたご自身の体験から、初心者の悩みに寄り添った動画コンテンツを配信しているそうです。

 

ドローン製作にグループでチャレンジ

後半では、ドローンを1から作る体験にグループで挑戦しました。前半で登場したプロレーサーやYouTuberの皆さんによるサポート付き、という豪華なプログラムです。

半田ごてを持つときは両手に軍手をつけて、怪我のないよう細心の注意を払いながら、機体製作を開始。ドローンの基本的な構成について説明を受けたあと、ネジ回しや半田付けをして、パーツの組み立てや接続を行いました。

実際に、フライトコントローラーやカメラ、受信機・送信機などの繋げて、接続確認を行った時に、「ティリリッ」と接続音を聞いた子供達から「やったー!」と歓声が上がる一幕も。「半田の細かい作業が大変だったけど、家でもやってみたい」というコメントも飛び出していました。

 

ドローンレースは、子供のキャリア教育に役立つ

当日は機体製作の後も、パソコンを使った設定説明や、10年後の未来を絵に描いてみる発表会、プロドローンレーサーによるレース開催など、盛りだくさんのプログラム。まさに、ドローンレースを始めるにあたり、必要なことが網羅された充実のイベントでした。

それでも、説明を1回聞けばすぐにできる、と一筋縄ではいかないところが、ドローンレースの難しいところ。パソコンでのシミュレーター練習なら、機体の破損や怪我の心配もなく始められる、というアドバイスもあったものの、その設定にも苦戦するビギナーは多そうです。

本イベントを企画・運営から当日の司会まで、総合的にプロデュースした中川さんに相談してみると、「困ったら、連絡して欲しい」と心強いお言葉が。

中川さんいわく、「自動化社会でこれから必要になってくるのは、技術を使えるだけでなく、自らの手で創り出せる人。ドローンを飛ばせるだけではなく、作ったり、その延長で新しいドローンの開発やプログラミングができる人を増やして行きたい。責任を持って自律飛行を管理できるプログラミングスキルを持つ人材や、新しい価値のある産業用ドローンを開発できるエンジニア。ドローンレースには、楽しみながらそれらのスキルを育てる要素が詰め込まれている」とのこと。

またイベント開催後の取材ではSNW犬飼さんも、「レースにこだわっている理由は、レースという過酷な現場での経験こそ、業務でドローンを実運用する際に、生きるため」と、語ってくれました。

「ドローンレースはキャリア教育に有用」だと、親自身が体感できるイベントは、まだまだ希少です。中川さん率いるLABOTが、今後どんなイベントを企画するのか、目が離せません。

 

イベントに登場したチーム・YouTuberの方の公式サイト・SNSアカウント

ドローンレースを始めたいけど機材の購入や設定で困っている、というときは、イベント登壇者の発信情報をチェックしてみましょう。何かヒントが見つかるかも。

また、お問い合わせも受け付けているとのことです。

 

■JAPRADAR■
ドローン島のひみつ1「小学生のプロドローンレーサーがいる」で登場したTEAM JAPRADAR。

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■SNW-Saturday Night Whoopers-■
ドローン島のひみつ2「働くドローンが飛んでいる?」で登場した犬飼豊紀さんが代表を務めるドローンレーシングチームSaturday Night Whoopersの公式サイト・SNSアカウントはこちら。

▼SNW

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▼代表 犬飼豊紀

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■WTW- Wednesday Tokyo whoopers-■
ドローン島のひみつ3「毎週練習会がある!」で登場したWednesday Tokyo whoopersの公式サイト・SNSアカウントはこちら。

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■RABBITS-FPV■
本イベント企画・運営・司会進行を行なった中川さんが代表を務めるドローンレーシングチームRABBITS-FPVと、同チームのメカニック担当でドローン島のひみつ4「ドローンYouTuberがいる」で登場したYouTuberキヨっちさん、同チームのレーサーで本イベントでレース参戦した松本麻希さんのSNSアカウントはこちら。

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▼代表 中川絵梨

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▼メンバー 見習い魔法使いキヨっち

Youtube 機体代行組み立てと修理ショップ

 

▼メンバー 松本麻希

Twitter  

 

■共催:GIZMODO http://gizmodo.jp/