3月13日(水)~15日(金)の3日間、千葉県・幕張メッセで開催された「ジャパン・ドローン2019(Japan Drone 2019)」。今回は、こちらに視察に行ってきた模様をレポートします。
見ごたえたっぷりだった「ジャパン・ドローン2019(Japan Drone 2019)」
2016年に初開催されて以来、今回で4回目となる「Japan Drone」。昨年開催された第3回には160社が出展、合計来場者数は11,440名でしたが、今回は開催曜日を改め、よりB2B(ビジネス・トゥ・ビジネス)色を強めることで、出展社数200社※、来場者数15,000名※を見込むなど、規模がさらに拡大しています。※予定数
今回は、世界最大シェアを誇るDJI社が、今年2月に発表した「MATRICE 200シリーズV2」ほかの各種産業用ドローンをひっさげて大規模ブースを出展。そのほかにも、「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト」を推進する新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)やNTTグループ・KDDIといった通信事業者、農業や土木等の産業用ドローンやアクセサリを開発・提供する各種事業者、また海外からの企業・団体等々もブースを構え、最新の技術をここぞとばかりにショーケースする、見ごたえのあるものでした。
「はたらくドローン」の最新事情!火の中、水の中もなんのその!!
DJIは、2月に発表したばかりの「MATRICE 210 RTK」を展示。デュアルバッテリーシステム、デュアルジンバルにRTK(Real-time kinematic)を搭載したMATRICE 210 RTKは、信頼性と安全性、セキュリティを兼ね備え、設備点検や監視業務等幅広い分野への応用を視野に入れた産業用ドローンです。
DJIブース内にはその他、各種ソフトウェア企業らがDJI社ドローンを活用した産業向け各種ソリューションを展示。DJIドローンを核としたエコシステムの広がりを感じさせるものでした。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)で印象的だったのは、こちらもつい最近発表されたばかりの300℃耐火型ドローン「QC730FP」。今月上旬に発表されたこのQC730FPは、NEDOプロジェクトにおいてエンルートが開発したもので、300℃の高温環境下でも1分間の連続運用でき、火元の上空5メートルから10メートルまでの近距離空撮が可能とのこと。
エンルートは2006年創業で、産業用ドローンの開発を手掛ける企業。おもに火災現場でのリアルタイムな状況調査等を想定しているとのことです。
水空両用ドローンや水中ドローン
もう一つ、「特殊条件下ではたらくドローン」という意味で筆者が注目したのが、水空両用ドローンや水中ドローン。
徳島大学が開発中だという「Diving TRU」は、なんと水空両用とのこと。一見、なんとなく華奢そうな印象ですが、流れていたプロモーションビデオでは、このDiving TRUが水の中に潜っていく様子が映っていました。ダムの設備点検等を想定されているのだとのことです。
もう一つ印象深かった水中ドローンは、Chasing Innovationの「Gladius Mini(グラディウス・ミニ)」。水槽の中のドローンを実際に操縦させていただきましたが、水生生物のようなユニークな形をしたこのドローン、最大水深100mの水中へ潜航できるばかりでなく、4K Ultra-HDカメラを搭載しているとのこと。かわいいだけじゃない、産業用にも十分耐えうる高スペックな水中ドローンでした。
そのほか、ご紹介しきれなかったユニークなドローンやおもしろアクセサリ等がたくさんで、本当に興味深いイベントでした。この記事で掲載できなかったものを、また別の記事でご紹介する予定です。
来年の第4回開催は、さらに規模が大きなものになっているのでしょうか。早くも来年の内容が楽しみです!