アイ・ロボティクスがマイクロドローンによる煙突/管路/ダクト内部等の点検サービスを開始

株式会社アイ・ロボティクスが、複数社と共同でマイクロドローンによる煙突/管路/ダクト内部等の点検サービスを開始したと発表しました。

今回開発した点検サービスは、直径8~19cm、重量170g以下のドローンを配管等の狭隘部や発電所ボイラー等の「人が立ち入ることのできないエリア」の点検を行うもの。

このソリューションに使用されるドローンはレースやホビー用に開発された小型で安全な機体等を改造し、ヘッドマウントディスプレーなどを介して操縦者が自ら飛行する感覚で撮影と点検を行うことができます。

今回アイ・ロボティクスと共同でサービス開発を行ったのは、産業機械の製造・販売を行うプラント向け機械商社であるリックス株式会社、一般社団法人日本ドローンレース協会(JDRA)、およびマイクロ・ドローンによる撮影で世界的に有名な増田勝彦氏(株式会社エウレカ)の3社。

また、アイ・ロボティクスではJDRA及び増田氏と協力して、独自に技能研修プログラムも開発。この技能研修プログラムを受講の上「実運用検定試験」に合格し、別途「業務用無線資格」を取得することで、各種規制に準拠したサービスをドローン運用事業者でも開始することが可能となるとのこと。

狭隘部におけるマイクロ・ドローンの有効性

あらゆる建築物は、建築基準法などの法令に基づき適切に管理・修繕され、安全性を維持する必要があります。なかでも、特殊建築物と呼ばれる、高層建築、商業施設、学校、病院、倉庫、プラント等は、定期的にチェックと修繕が行われる必要があり、安全性や耐久性、資産価値とも直結する最重要事項です。しかしながら、煙突や管路、トンネルといった狭隘部の検査は容易ではなく、また、多くのプラントやインフラは老朽化が進行しており、人によらない自動化・遠隔化ソリューションの実現は喫緊の課題とされてきました。

今回発表された狭隘部ドローン点検サービスは、煙突や管路、トンネルといった狭隘部にマイクロ・ドローンを送り込み遠隔操作することで、人命を危険にさらすことなく、効率的かつ効果的な点検・撮影を行うことが可能。今回採用したドローンは1機あたりの価格が安価であり、常に複数機を運用し機動的な対応を低コストにできるため、非常に現実的なソリューションになっているとのこと。

サービスの展開可能場所

アイ・ロボティクスによると、今回のサービスは狭隘部全般に利用可能となっています(例:煙突内、管路内、窯炉、トラフ、排気ダクト、パイプライン、洞道、マンホール内、発電用ボイラー、化学プラントの反応炉、トンネル、地下構造体、船内、クレーンガーダー、ホッパー等)。

今後の展開

アイ・ロボティクスは、以下の日程でマイクロ・ドローンを利用したデモンストレーションを予定しています。なお、参加するにはアイ・ロボティクスに事前に申し込みが必要とのこと。

■東京開催
日時:7月29日 13時~16時
場所: LIFORK Lab(東京都千代田区大手町二丁目3番2号 大手町プレイス ウェストタワー地下2階)
■大阪・名古屋・福岡開催
未定:8月以降を予定 ※詳細は決定次第、HPにて順次発表いたします。

今後は狭隘部ドローン点検サービスに対し、オペレーションコンサルティング、統合データ解析プラットフォーム、運用解析、人材プラットフォームを提供し、提携各社と共にプラント向けの統合ドローン・ソリューションの一部として展開していく予定。また今後の展開を見据えて、エン・ジャパン株式会社、マネックスベンチャーズ株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社、ドローン・ファンドからの第三者割当増資による資金調達を実施したことのこと。