ドローン初心者は何から始めるべきか?⑧ 〜ドローンの法律を知ろう〜

この連載記事では、ドローンを始めようと思っている、又はドローンスクールに通いたいと思っている、又は最近ドローンスクールに入学した人、を対象に、不安の解消や今後のお役に立てるような「豆知識」を発信したいと思います。

第1回は練習の話、第2回は理解を深める話、第3回は基礎的な知識の話、第4回は歴史の話、第5回は消耗品の話、第6回・第7回は訓練を続ける話を紹介しました。

今回は、難しいけど誰もが気にしている 法律 の話に触れてみたいと思います。
といっても、条文など内容の詳細ではなく、全体像の理解と、特に航空法については自分でも調べていけるための何らかのとっかかりを作れればと思います。

ドローンの法律

まずはじめに、ドローンに関連する法律は、どのようなものがあるのでしょうか?
実は結構たくさんあり、下記のように、実にさまざまな法律が関係していると言われています。

航空法 電波法
小型無人機等飛行禁止法 外為法
道路交通法 産廃法
民法 刑法
個人情報保護法 各自治体の条例

 

その中でも、特に押さえておきたいのは「航空法」「小型無人機等飛行禁止法」「電波法」の3つです。

それぞれについて、概要を紹介していきたいと思います。

航空法(概要)

ドローンを飛ばすには申請が必要だという話をよく聞くと思いますが、その根拠となっている法律が国土交通省の所管している「航空法」です。

まず大事なポイントは、この航空法が2015年に改正されたということ。
これは、首相官邸屋上でドローンが落下した事件が一番大きなきっかけと言われています。
この改訂により、「無人航空機」の定義が新たに加わりました。

さらに、「飛行禁止空域」「飛行の方法」が定められました。これは、許可・承認の申請に深くかかわってきます。

また、「特例」も記載され、罰則も書かれました。

よくある質問や解釈の仕方については、国土交通省のWebページにも書かれていますので、目を通しておきましょう。

 

<図1:航空法(概要)>
※画像をクリックするとリンク先に移動します

 

小型無人機等飛行禁止法(概要)

続いては、「小型無人機等飛行禁止法」についてです。

さきほどご紹介した航空法は国土交通省の所管ですが、小型無人機等飛行禁止法は警察庁の所管です。

そして正式名称は非常に長く「国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」、これを略したのが「小型無人機等飛行禁止法」です。
ここでは正式名称ではなく、略称の「小型無人機等飛行禁止法」という表現を用いることにします。

要するに、航空法とは別に、「ここでは飛行させてはいけない」という場所が個別にある、ということです。

詳細な情報や、対象地域で飛行させる場合の手続きなどについては、警察庁のホームページに詳しく載っていますので、一度目を通しておくとよいでしょう。

 

<図2:小型無人機等飛行機禁止法(概要)>
※画像をクリックするとリンク先に移動します

 

電波法(概要)

3つめは「電波法」です。所轄官庁は 総務省 になります。

本当に詳しく知りたいのであれば「無線従事者免許」を受験するか、講習を受けるのが一番よいですが、ここではドローンに特化して概要のみ解説いたします。

まず、条文にもよく出てくる用語の解説から。
「免許証」「免許状」は、別物です。前者は個人に紐づくもので、後者は人だけでなく機器も含めたものになります。
これは無線従事者に対して付与されるか、無線局に対して付与されます。

お手持ちのドローンに「技適マーク」があるかどうかも重要なポイントです。日本の法律に適合している機器かどうか見分けるときの基準の一つになっています。

とくに海外メーカーのものを購入した際、知らないうちに日本の法律に適合しない電波を使ってしまっていた、ということがないように気を付けましょう。

電波法の目的や、言葉の定義については、もし免許を取られるのであれば必須の知識です。

また、ゴーグルを使ってUAVレースやマイクロドローン撮影をしようとする場合は、開局申請という手続きも必要になってきます。

詳しくは総務省のHP「電波利用ホームページ」 に記載がありますので、公式な情報はここを確認するようにしましょう。

 

<図3:電波法(概要)>
※画像をクリックするとリンク先に移動します

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
概要のレベルでしたが、なんとなくそれぞれの法律の大まかな特徴、違いを把握できました絵でしょうか。
今回のまとめです。

・ドローンに関係する法律は沢山ある
・それらの中で特に重要なのは「航空法」「小型無人機等飛行禁止法」「電波法」である

なお、法律関連については最新情報を常に仕入れるようにしておきましょう。
関連リンクには著者の運営する「TDR – Takayama Drone Research -」も載せていますが、法律によっては掲載当時から禁止事項や対象範囲が変わったものなどがありますので、ご了承ください。

ドローンは「好き勝手に飛ばしてはいけない」というネガティブなイメージが先行している風潮がありますが、こういった法律の知識を身につけることで、「こうすれば飛ばせる!」というポジティブなイメージに変えていければ幸いです。

<関連リンク>
無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール , 国土交通省
無人航空機に関するQ&A , 国土交通省
無人航空機に係る規制の運用における解釈について , 国土交通省
小型無人機等飛行禁止法関係 , 警察庁
電波利用ホームページ , 総務省

UAV概論  航空法① 概要 , Facebookページ「TDR – Takayama Drone Research -」
UAV概論  小型無人機等飛行禁止法 ①概要 ,Facebookページ「TDR – Takayama Drone Research -」
UAV概論  電波法① 概要 ,Facebookページ「TDR – Takayama Drone Research -」

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Takayama
高山誠一/高山ドローンリサーチ株式会社 代表。無人移動体に関する人材育成・コンサルティング・研究開発・安全管理を行う。 2013年 SIer(システムインテグレータ)に入社、SEとして複数の企業システムの安定稼働を支える。 2008年 航空測量会社に入社、主に自治体向けのシステム構築の傍、AWSをいち早く取り入れ可用性向上の基礎を作る。UAV測量の技師として測量業務にも従事、UAV測量講習の講師としても関東を中心に全国で講義を行った。 ドローンが空だけでなく陸海空で活躍する社会インフラとなり産業として発展することを願い、「TDR (Takayama Drone Research)」というFacebookページを個人の活動として2018年10月より開始、会社設立後の現在も毎日更新中。  JUIDA認定講師、DJIスペシャリスト、技術士(情報工学部門)、MOT(技術経営学)、測量士、第三級陸上特殊無線技師、第四級アマチュア無線技師。