Liberawareが一酸化炭素検知機搭載ドローンの開発を開始

株式会社Liberaware(本社:千葉県千葉市、代表取締役CEO:閔弘圭)が、一酸化炭素(CO)や硫化水素(H2S)といった有毒ガスを検知する機能を持つ屋内用の産業用小型ドローンの開発を開始したと発表しました。屋内の有害ガスをドローンで安全に効率よく検知することを目的としています。

同社は、狭小空間を安定して飛行することのできる産業用小型ドローン「IBIS(アイビス)」を製造しており、製造業や建設業を中心に、狭くて人が進入できない空間や粉塵が多く発生する等の危険な環境下における設備点検用ドローンとして活用されています。今回開発に着手した有毒ガス検知機能を持つドローンは、このIBISをカスタマイズしたものとなります。

開発の背景

床下空間における有害気体の濃度測定

これまで配管や煙突、ボイラー等の内部の点検で使用される中で、設備点検の用途以外にも、そもそも人が安全に進入できる環境かどうかを確かめたいというニーズがあることに着目。このニーズに応え、一酸化炭素や硫化水素の濃度を測定する検知器を搭載したドローンを開発することにいたしました。本製品を活用することで、設備修繕の作業を始める前に、より安全に効率よく有害ガスの有無をチェックすることが可能になり、さらなる業務の生産性向上を図ることができるようになります。

具体的な機能

木炭を使った計測実験の様子(市販計測機との差異分析)

飛行するドローンが撮影しているリアルタイム映像に一酸化炭素や硫化水素の濃度を表示するほか、ドローンが離陸してから着陸するまでの濃度の推移をログデータとして保存することもできます。ドローンを飛行させるのに手間はかからないため、有毒ガスが発生・滞留する可能性のある場所に人が近づくことなく、短時間で手軽に安全な環境であるかどうかを確かめることができるようになります。

今後のスケジュール

2020年度にかけて、本製品をプラント等の実現場にてテスト使用し、使い勝手や精度を確認する検証作業を実施いたします。テストを経た後の本格展開にあたっては、当社がドローン飛行・測定を行う「点検サービスプラン」と、本製品をお貸出しする「レンタル導入プラン」の2種類のメニューにてサービス提供するとのこと。

産業用小型ドローンIBISの概要

ドローン操縦者用画面にリアルタイムの濃度を表示

◇サイズ :190×180×50mm (プロペラガード込み)
◇重量  :170g(バッテリ込み)
◇飛行時間:最大12分間
◇装備類 :LED照明、防塵用モーター、独自設計のプロペラ 他