2020年東京オリンピックとドローン

出典:http://news.mynavi.jp/articles/2013/09/09/tokyo2020logo/

既に皆様もご存知の通り、2020年の夏季オリンピックが東京で開かれることに決定しました。

このオリンピックは、日本においてドローンが一気に普及するきっかけになる可能性があるのではないかと思います。

既に大手ITのNECがオリンピックのゴールドパートナーになるという発表がありました。東京オリンピックでドローンも投入することを発表しています。

 

NEC が東京オリンピックでドローンなどを提供

NECに関しては具体的な使用目的はまだわからないものの、さまざまな場面でドローンが登場するのではないのでしょうか。

以下にドローンが使用されるかもしれない局面を想像してみました。

報道

これはまさにスポーツの祭典である、オリンピックを中継するための機材の一巻としてのドローンです。リアルタイムに空中から映像を全世界に送出するドローンも多数投入されるかもしれません。(当然、選手や観客に突入しないような安全性を担保した上で)

交通管制

オリンピックは大量の観客をスムーズに運ぶ必要があります。

リアルタイムに人や車の動静を観察して、うまくスムーズな輸送が出来るように人を誘導するのに、ドローンが役に立つ可能性があります。

警備

昨今の世界情勢から、テロへの恐怖や警戒はどうしても避けられません。東京オリンピックは臨海部の埋立地が会場になるため、人間が警戒しづらい範囲がどうしても出てきてしまいます。また、マラソンや自転車ロードレースとなると、数十キロの範囲を一気に警戒する必要が出てきます。
そうなると海上や山間部において、ドローンを使用して警備の補助に使う可能性も十分考えられます。

また、もしかすると、観客やテロリストが危険なドローンを使用した場合に備えて、ドローンを撃退するドローン、というのも考えられているかもしれません。

既に大手警備会社のセコムが、飛行船型ドローンを投入する可能性があることを発表していますね。

セコムが空から地上警備の飛行船 東京五輪も視野に

輸送

これはあまりないと思いますが、競技場間で何らかの書類を運んだり、緊急用の薬を搬送したりということも考えられると思います。

また、パフォーマンスの一環として、聖火リレーの一部区間でドローンが聖火を運ぶ、ということもあるのかもしれません。(ただ、オリンピックの重要なシンボルである、聖火を人間以外のロボットが運ぶことが果たして許されるか、とかオリンピックのルール的に可能なのか、というのはちょっと調べ切れていません)

開会式

近年では開会式も、世界的規模で注目される国際的パフォーマンスとなっています。(ロンドンオリンピックの演出は記憶に新しいですね)

そこでハイテク国家日本を演出すべく、ドローンが飛び回ったりする可能性もありますね。

以上、東京オリンピックで想定されるドローンの利用局面を考えてみました。

オリンピックはワールドカップと並んで世界的規模の行事ですが、毎回最新の放送技術や計測技術が投入されて、毎回新しいプロダクトが投入されています。(近年ではニコンとキヤノンの最新型デジタル一眼レフのオリンピック会場における激しいシェア争いが知られています)

また、オリンピックは、各都市のインフラやシステムを整備する絶好の機会でもあり、前回の東京オリンピックでは東京モノレールや首都高の整備が行われました。

今度の2020年東京オリンピックでも、既に東京の各方面の交通インフラの整備が発表されています。これらのインフラの整備に加えて、ドローンを安全に飛ばすための法的整備や地上ビーコンなどもインフラ設備も、もしかするとオリンピックで飛躍的に進む可能性があります。

なお、内閣府でも「近未来技術実証特区におけるプロジェクト」というので、さまざまな技術の実証試験を開始するとのことです。ここに、ドローンも想定の一部に入っているかもしれませんね。

「近未来技術実証特区におけるプロジェクト」の募集について

*既に募集は締め切られて、今は全国から送られてきたプロジェクトを選定中のようです。

2020年東京オリンピックが日本において、ドローンが一気に普及するターニングポイントになるのではないかと思いつつ、この項を締めくくりたいと思います。