ドローン購入ガイド(2015年度4月版)中級空撮マルチコプター編

出典:http://www.hubsan.com/productinfo_14.html

先日、初級編の購入ガイドをご紹介しましたが、今回は中級編として実用的な空撮に使える機種をいくつか取り上げたいと思います。
ここで取り上げる機種の特徴として、初級機との違いに以下のようなものがあります。
・HD画像がぶれずに撮影できる
・センサーがついて安定している
・FPVができる

Parrot Bebop Drone

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出典:http://www.amazon.co.jp/Parrot-Bebop-Drone-1400%E4%B8%87%E7%94%BB%E7%B4%A0-%E3%82%AF%E3%83%AF%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%B3%E3%83%97%E3%82%BF%E3%83%BC/dp/B00UBBGGM4

本体のみで7万円台 専用コントローラーとペアだと15万円程度

○ 軽い、安い、ローターガードで安全 Parrot社製
× ジンバルがない、専用コントローラーとペアで買うとそれなりのお値段

先日、日本でも製品発表の記者会見が行われて、非常に注目を集めた機種です。既にAR.DRONEで実績のあるParrot社の製品とあって、発売前から大きな注目を集めています。2015年の4月3日より発売開始とのことです。

HD動画が撮れる撮影用のカメラのほかに、地面を捉えるセンサーを搭載していて、地面とのズレが発生すると自動的に動きを補正してぶれないようにするという大きな特徴を持っています。

この機種の特徴はシンプルなデザインでとても軽いということでしょうか。軽いと動力に負担がかからず、シンプルに運動性能を増すことができますが、当然風にも弱くなってしまいます。しかしながら、この機種は前述の地面のとのずれを補正する機構によって、自動的に風によるぶれや移動のずれを補正してくれるようです。
(とはいえ、あまりにも強い風だと不安定になってしまうのでしょうか)

ローターガイドがついていて、ローターガイドと何かが接触すると、自動的に安全装置が働いてモーターが止まる機構が入っているとのことです。このようなフィールセーフ機構は非常に重要ですね。

本体だけなら7万円程度と非常に安く、本体だけの場合はiPhoneやiPadにアプリを入れて操作することが可能です。

専用コントローラーをつけると、スティックで操作ができる他にも飛距離が伸びる、ヘッドマウントディスプレイで操縦が可能になるといった数々の利点がありますが、ちょっと価格が高いでしょうか。
※ 専用コントローラーはなんでもAndroidが中に入っているらしく、それだけでかなり高性能な電子デバイスとしての性能を持っているため高いとのことです。

また、カメラが他の機種と違って、ジンバルで機械的にゆれを防止したり、前後にカメラだけを動かせるわけではなく、本体前方に固定されているだけなので映像の自由度が少ないかもしれません。

Hubsan Ora X4 pro

 

出典:http://www.hubsan.com/productinfo_14.html
出典:http://www.hubsan.com/productinfo_14.html

約1500$程度

○ パラシュートつき デザインが良い ジンバル付 フル装備のリモコン付
× まだ未発売

Hubsan X4で注目を集めているHubsan社からも上級機の発売予定があります。40分も飛行可能という脅威のバッテリー持ち、内臓1080pカメラによる空撮が出来るなどといった、期待を集めるに十分なスペックを持っている機種です。

この機種で一番注目されるのはパラシュートというほかの機種にはない安全機構を持っていることでしょうか。ジンバルの後部にパラシュートが装着されており、カメラとジンバルを守るために、プロペラ側から落ちるようになっているようです。

実際に、ちゃんと動作するかどうかは不安ですが、これで墜落・落下を防止するというのは非常に注目に値する技術だと思います。

まだ発売されていないので実際のところはまだ未知数ですが色々期待の持てる機種ですね。
また、リモコンの液晶に、機体各所の情報が常に表示されるのもなかなかマニアックでよい感じです。

CES 2015: Hubsan’s Ora X4 Pro Quadcopter

DJI Phantom 2
出典:http://www.amazon.co.jp/
出典:http://www.amazon.co.jp/

本体のみだと10万円以下 カメラ付のPhantom 2 Vision+だと17万円程
○ 普及しているため、パーツの入手がしやすく、情報も多い
× 墜落動画が多く不安 ジンバルやGoproと一緒に買うと高くなる 墜落すると高くつく

DJI Phantom 2 Vision+(3軸フルHDカメラ付属) P2V+

別項で詳しく説明していますが、いわずとしれたDJIのPhantom2です。
今最も普及しているドローンではないでしょうか。

シンプルに飛ばすだけなら結構安いのですが、カメラ付の機種を買うか、GOPROが装着可能なジンバルもつけると結構高くなります。

また、一体型の組み立て済み機種のため、一回墜落するとほぼ全損状態になってしまうことも多いようです。

何せ大量に普及しているだけに、撮影動画と同じくらい墜落動画もあるのがちょっと不安な点でしょうか。

あと、初代のPhantomが出てから結構経っていて、デザインも当時とあまり変わっていないので、中身とかソフトウェアはアップデートはされていても、最新のBebop DRONE等に比べると陳腐化が進み始めている可能性はあります。

しかしながら、今のところ同一価格帯でライバルになりそうな機種がHubsan X4 proくらいでしょうか。
※4月に後継機種となるPhantom3が発表されました。パワーアップした性能で、価格が数万円安くなったので今後はPhantom 3をお勧めいたします。

DJI Inspire1
出典:http://www.dji.com/product/inspire-1/feature
出典:http://www.dji.com/product/inspire-1/feature

○4k画像が本体のみで撮影できる デザインがメカニカルでかっこ良い 変形する 操縦者とカメラ操縦者の二人にわけて撮影可能
×高い 値段が高いのに4ローターである 重い Phantom3-Professionalが発表された現在では意味が??

DJI INSPIRE 1 フルセット (技術基準適合証明済みモデル) 1パイロット [送信機1台]

Phantom2のDJIから出た、組み立て済みの4K動画が撮影できる機種です。値段が35万円以上と非常に高いですが、着陸足が離陸後に変形して、写真撮影の邪魔にならないという非常にメカニカルな機構がついています。
(かえってコストアップになったり故障の原因になりそうで心配な気もしますが…)
また、搭載しているセンサーが多く、非常に安定している機種のようですね。

内臓カメラで4K映像が撮影できて、デザインがスターウォーズに出てきそうなかっこいいデザインなのでなかなか魅力的です。
しかしながら、ちょっと高すぎる気がいたします。この価格だったら安定性が多少高い6ローターでも良いのではないでしょうか。
また、2015年の4月にPhantom2の後継機のPhantom3が発表されており、Professionalだとこの機種とほぼ同性能の4K画像が撮影可能です。
価格もこの機種より15万円以上安くほぼ同じ性能が実現されているため、この機種をわざわざ買う必要性がちょっとよくわからなくなってきますね。

また、ちょっと重たい(3kg)ために、まさかの墜落時に危険なのではないでしょうか。
(人に当たるとかなり危険かと思われます)

あと最近のDJIは自分で他社のカメラを搭載させるよりも、内臓カメラ付の機種を優先的に開発していく方針がなんとなくありそうですので、拡張性がイマイチそうなところが不安な点でしょうか。