岡山県鏡野町でドローン米のリモートセンシング実証実験スタート

岡山県に本社を置く株式会社両備システムズは、田んぼの状況を「見える化」し稲作の効率化や省力化を図る「ドローン米リモートセンシング実証実験」をスタートしています。

ドローンジャパン株式会社、ファームスカイテクノロジーズ株式会社と鏡野町本山精耕園と連携した取り組み。農業リモートセンシングは特殊な小型カメラを装着したドローンにより、広い田んぼの状況をデータとして「見える化」する技術のことです。

今回は本山精耕園が管理運営する水田約4ヘクタールで実験が行われます。10月末ごろまで週1回のペースで実験データをとり、来春以降の本格導入が期待されます。株式会社両備システムズには「ドローンソフトウェアエンジニア養成塾」公認の女性エンジニアが在籍しており、今回のプロジェクトに従事します。

ドローン×IoTによる「見える化」

リモートセンシングを活用した田んぼの「見える化」により、生育の遅れや病気の発見をドローンを飛ばすことで確認できるようになります。例えば稲の計測データを解析すると、光合成が活発に行われているエリアとそうでないエリアが明示されます。生産者はスマホやPCからこれらの状況を確認し、対応策を打つことができます。育成状況に応じた最適な追肥も可能になり、収量の増加も見込むことができます。

実証実験の背景には、農家の高齢化や大規模化の流れがあります。リモートセンシングにより作業効率化や省力化が実現すれば、農家の負担軽減に繋がります。

現在ドローンジャパンでは全国で「ドローン米プロジェクト」を手掛けていますが、西日本での取り組みは初となります。

農家の暗黙知を見える化することで、技術伝達の支援を

これまで熟練農家の知恵や技術は、当人にしか分からないものでデータ化することは難しいものでした。しかしAIやドローンといったテクノロジーの活用により、暗黙知の見える化が可能になりより正確な技術継承が可能になるでしょう。

両備システムズでは、クラウド技術を活かした新たなドローン向けサービスの提供も想定しています。岡山県発のドローン事業の取り組みがどのように飛躍するのか期待が高まります。