ドローン向け空域管制プラットフォームの提供を行う楽天AirMap株式会社は、空域管理者およびドローン操縦者向けのUTM(無人航空機管制)システム「AirMap」の提供を、2017年12月7日より開始しました。
AirMapは、自治体などの空域管理者に提供されるクラウドシステム「空域管理ダッシュボード」およびドローン操縦者に提供される専用アプリ「AirMap」に対し、UTMシステム上における相互の情報共有・コミュニケーションを可能にすることで、低空域におけるドローンの安全な運行管理を実現します。
空域管理ダッシュボード
空域管理者は「空域管理ダッシュボード」を導入することで、管轄する空域における飛行ルールや飛行可能エリアの公開、ドローン操縦者からの飛行申請の承認やプロフィールの確認を行うことができます。さらに、空域内のドローン飛行情報を容易に把握でき、ドローン操縦者に飛行申請の承認・却下の通知を自動的に行うことが可能です。
■「空域管理ダッシュボード」概要
ウェブサイト | URL:https://www.rakuten-airmap.co.jp/stakeholders/ |
提供開始日 | 2017年12月7日(木) |
主な機能 |
・飛行可能エリアの作成・編集 |
利用方法 | URL:https://www.rakuten-airmap.co.jp/contact-us/ |
AirMap
ドローン操縦者は、専用アプリ「AirMap」を使用することで、各空域管理者が公開した地図上に表示される飛行可能エリアや飛行ルールを確認し、フライトプラン作成、飛行申請までの手続きをワンストップで行うことが可能です。さらに気温・風向・風速などの気象情報の確認も行えるため、安全にドローンを飛ばすために必要な情報収集にも役立ちます。
■専用アプリ「AirMap」概要
主な機能 |
・飛行可能エリアの検索 |
利用方法 |
1.アカウントを作成してログイン |
配信プラットフォーム |
<Google Play>Android/Google Play <App Store>iOS/App Store |
利用料金 |
無料(2017年12月時点) |
動作環境 |
・ iPhone5、iPad4、iPad mini2、iPod touch(第6世代)以降の端末、 iOS10.0以上 |
千葉県のドローンフィールドで先行導入を開始
楽天AirMapは、自治体や広大な敷地を持つ大学などをUTMシステムの導入先として想定しています。先行事例として、12月8日(金)より千葉県千葉市が運営する法人向けドローンフィールドにおいて空域管理ダッシュボードが導入され、専用アプリを用いた飛行申請が可能となりました。この取り組みは、地方自治体がUTMシステムを用いてテストフィールド内のドローン飛行を管理する日本初の事例です。法人向けドローンフィールドの利用開始は12月13日(水)からとなります。
楽天AirMapにより、空域管理者とドローン操縦者の双方に対して、より安全かつ円滑なドローンの運用環境が整備されることが期待されます。また、日本国内のドローン・エコシステムの構築が進むと予測されます。