ドローン(マルチコプター)における電波法と技適マークについて

出典:http://telec.org/feature/feature12.html

現在市販されているドローン(マルチコプター)を操縦するために、必ず無線を使って操縦します。

ここで注意しなければいけないのは、日本国内で「技適マーク」が付いた機種以外を操縦すると、電波法違反になる可能性があるということでしょうか。(技適マークのついていない機種を所有しているだけなら違法ではないのですが、電源を入れてしまうと違法になってしまいます)。

電波法では「技適マーク」がついていない無線を使用する機械を使う=国が定めた電波の利用ルールに違反してしまう(法律違反)と、規定されています。
(電波の強さ等に応じて例外となる機械も一部あります)

※参考

以下は著者が所有するドローンの操縦機(プロポ)についている技適マークの例です。

001
Hubsan X4 HD
002
Parrot BEBOP Drone Skycontroller

正規代理店が日本に存在していて、そこが輸入して販売しているドローンの機種なら大抵「技適マーク」がついています。しかしながら、並行輸入、もしくは海外サイトから直接購入したドローンには「技適マーク」が付いていない可能性があります。

ヨドバシやビックカメラのような大手量販店で売っている機種もほぼ大丈夫と思われます。(注:Amazonの場合は正規代理店扱い以外の商品が売っている場合も多いので要注意)
その他、以下のような代理店経由で販売されているドローンが無難と考えられます。

DJI   セキドAIR STAGE扱いのもの
Parrot 京商扱いのもの
その他、ハイテックマルチプレックスや、G-Force童友社といったメーカーが扱うもの

しかしながら、海外からドローンを直接輸入して、技適マークなしのドローンを飛ばしている人もかなり沢山います。実際、海外にしか売っていないドローンはかなりの機種があり、飛ばしてみたい機種も非常に多いのもまた事実です。

また、ラジコンやドローンに限らず、携帯電話にも電波法に乗っ取って「技適マーク」を取得しなければ日本国内で使ってはいけないことになっています。現在では技適マークなしで運用されている携帯電話やスマートフォン、タブレットもかなり多くなっているのが実情です。例えば外国人の方が日本にきて、海外のスマホに日本国内で使えるSIMを入れて使用するのが当たり前になっていたり、海外からスマートフォンを直輸入して買って使う人もいます。法律が少々形骸化してしまっている側面も否定はできないところかと思います。

しかしながら、法律も何もない状態で、無線が無法地帯になっていたら、ドローンやラジコンの操縦電波が混信して墜落してしまう可能性が増えてしまうのは間違いありません。電波の利用についてのルールは間違いなく必要なのは確かです。

以下はスマートフォンの話ですが、電波法も実情に合わせてアップデートしていく可能性があります。
技適マークなしスマホの国内使用解禁?総務省が電波法改正を準備中か

今のところ、技適マークがついていないドローンの機種を飛ばして、電波法違反で告発されたという例を聞いていません。今後摘発されてしまったり、摘発のきっかけになってしまう可能性もあります。

ドローンを飛ばしたいという人は電波法と技適マークについても知っておいたほうが無難かと思います。

※ちなみに電波法違反で摘発される例に、トラック同士で交信する無線出力を増大した、違法無線局があります。出力を通常よりもかなり大きくするために、テレビやラジオといった通常の家電に混信して音が混ざったりすることも昔はよくありました。経験がある方もおられるのではないでしょうか。

現在、ドローンの操縦に使われる周波数は2.4GHzと5GHzがありますが、日本だと5GHzの屋外での運用は現状許可されていません。

以下のような記事もあり、今後この方針も変わる可能性があるので、常に最新情報をチェックする必要があるかと思います。
ドローンに専用周波数割り当て 総務省方針、国内メーカーの開発促進 (1/2)

余談ですが、技適マークの後ろの数字には全部意味があります。丁寧に解説してくれているサイトがあったので、ご紹介いたします。

無線LAN機器の認証番号(TELEC番号)について