家電化の道の第一歩は洗濯物かもしれない

出典:https://www.youtube.com/watch?v=dzjWuRXWIMs

ドローンからR/Cの部分、すなわち無線コントロールの部分を無くしてみたらどうなるか。一見技術の退化のように思われますが、無線以外の部分も進化しているので一概に退化とも言い切れないのではないでしょうか。

まず思いつくのは物干し竿です。竿からヒモ状のものがいくつも出ていて、そこにドローンが繋がれているとします。そのヒモには配線が内蔵されているものとします。制御信号を内蔵するのが難しい場合は電源だけでもいいかもしれません。

この物干し竿にドローンが付いていれば、コントロールせずとも常に下向きに風が吹いているコトになります。これで洗濯物は素早く乾く、という作戦です。

しかしこんなモノはもっと大昔の技術でも再現できるにもかかわらず全く発売されていないので、おそらく需要がないのでしょう。ではもうちょっとドローン寄りに考えてみましょう。

現在のドローンは大抵複数のローターを内蔵しています。これは機体を安定させるためだけでなく、ひとつのローターだとそれ以外の部分がローターと逆方向に回転してしまうからです。一般的なヘリコプタにテールローター(ヘリの後ろに縦に付いている小さいプロペラ)が必要なのはそれを抑えるためです。

それでは、と2重反転方式なんていう技術も編み出されました。これは逆方向に回る2つのローターを1つの軸に実装して本体が回転しないようにしたものです。今のところ一般的ではありませんが、ドローンにも採用されていたりします。

テールローターのないヘリコプタは本体がローターと逆方向に回転してしまうのは前述の通り。ならば「回転しちゃってもいいもの」いやむしろ「回転したほうがいいもの」と考えていくとやはり洗濯物に辿り着きます。

構造的には単発のローターで前後左右のコントロールと高度を一定に保つ機能、つまり定点でのホバリングさえできればそれで充分です。服を掛けると物理法則に従ってローターは素早く回転し、洗濯物はゆっくり回転します。

洗濯物が回転するというコトは、ベランダでも室内でも太陽の光を満遍なく浴びるというメリットが発生します。ローターを回す機構の部分で熱が発生した場合、それは熱風なので洗濯物はさらに早く乾くことになります。

物干し竿不要でどこでも洗濯物を干せる上に、室内ならば柔軟剤の香りが部屋中に行き渡ります。また、喫煙者の方もローターの風によってある程度タバコ臭さを回避しつつ干すコトができます。

※ 洗濯物のかわりにイカ等を干す場合は屋外での使用を推奨します。