DJIがラスベガスで開催される「CES 2017」において、「OSMOシリーズ」に2種類の新製品、空撮マッピングを実現する新アプリ「GROUND STATION PRO」、「PHANTOM 4中国・春節エディション」を発表しました。また、Phantom 4 Pro、Inspire 2、Mavic Proなどの最新ドローンの屋外空撮用に開発された超高輝度モニター「CRYSTALSKYモニター」のプロトタイプ2種も発表しました。
Osmo Mobile Silver と Zenmuse M1
Osmo Mobileは、スマートフォンを取り付けることで、映画のような映像を簡単に撮影することができるスマート・モーション・カメラになります。新製品の「OSMO MOBILE SILVER」は、ライフスタイルにとけこむように設計され、他のOsmoシリーズと同様に高い品質と人間工学に基づいたデザインです。「DJI GOアプリ」を活用することで、ユーザーは、被写体を自動で追尾できたり、モーション・タイムラプス、長時間露光によるドラマチックな写真やパノラマ写真の撮影が可能です。また、撮影した映像はソーシャルメディアにライブ配信することもできます。
さらに、Osmo Mobile Silverには、撮影した映像をより滑らかにし、すぐに共有ができる機能が追加されました。新機能の「Beautifyモード」は、DJI GOアプリの自動認識技術と高性能な画像処理技術により、ユーザーは簡単な修正をするだけで、撮影した映像が最適化され、まるでプロクリエーターが撮影したような映像になります。Osmo Mobile Silver は、FiLMiC Proにも対応しています。FiLMiC Proは、プロ仕様の映像を制作するモバイルアプリで、クリエイターは手持ちのデバイスを活用し、柔軟で自由な創造性を発揮することができます。
新たに発表した「ZENMUSR M1ジンバル」は、Zenmuse X5やX5Rジンバルと同様に、すでにOsmoシリーズを使用しているユーザーも既存のOsmoハンドルを活用し、スマートフォンで映画のような映像の撮影が可能です。
高性能かつ大容量のバッテリーにより、Osmo Mobil Silverの最大稼働時間は約4.5時間で、幅が約58.6~84.8mmのスマートフォンに対応します。Osmo Mobile Silverの販売価格は38,772円(税込)、Zenmuse M1ジンバル(Osmoハンドル部分は含まず)の販売価格は21,924円(税込)です。両製品の出荷は、1月下旬を予定しています。
製品について詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.dji.com/jp/osmo-mobile
http://store.dji.com/product/osmo-zenmuse-m1
PHANTOM 4中国・春節エディション
中国の春節を祝して、DJIは著名なイラストレーターでデザイナーであるMartin Sati氏にPhantom 4のデザインを依頼しました。「PHANTOM 4中国・春節エディション」は、土、火、水、風の自然の4元素からインスピレーションを得ており、デザインにそれぞれの要素が反映されています。機体中央には、中国の神話に登場する幸運と幸せの象徴であるフェニックスが描かれています。
Phantom 4中国・春節エディションは、Phantom 4と同様に、障害物認識センサー、ActiveTrack(アクティブトラック)、TapFly(タップフライ)といった高度な機能により、機体操作や空撮が簡単に行えます。4K動画撮影が可能で、3軸カメラ・スタビライザー、先進的なコンピューター・ビジョンとセンシング技術により、空撮はかつてないほど簡単にできるようになりました。Phantom 4は、DJIの優れた映像伝送技術「Lightbridge」を搭載しており、機体が捉える映像をHD画質でリアルタイムに見ることができます。最大伝送距離は約3.5kmで、最大28分の飛行が可能です。
Phantom 4中国・春節エディションの販売価格は149,040円(税込)です。Apple Storeにて販売予定です。製品の出荷は1月23日以降を予定しています。
Ground Station Pro
「GROUND STATION PRO(GS Pro)」は、機体の自動飛行を制御するようにプロフェッショナル向けに設計されたiPad用アプリです。簡潔で使いやすいインターフェイスにより、iPadを数回タップするだけで複雑な飛行タスクを設定できます。GS Proは、ワークフローとさまざまな産業における効率を劇的に改善するように設計されています。特にドローンを利用した空撮マッピングや建設業、精密農業や電気設備の点検などの効率化を図ります。
「3Dマップエリア」機能により、飛行区域とカメラのパラメータを設定後、効率的な飛行経路を算出することができます。機体はタスクを実行する間、この経路に沿って飛行します。飛行中に撮影された画像データは、3Dマップを作成するため、3D再構築ソフトウェアに入力されます。また、タスク内容を再利用できるように保存することも可能です。
「TAP AND GOウェイポイント」は、1つのタスクで最大99個のウェイポイントが設定でき、機体の回転、ジンバルピッチ、録画の開始/停止、写真撮影、ホバリングなど最大15の連続操作を設定できます。「VIRTUAL FENCE」により、指定区域内で機体の高度と速度を設定することで、安全性と使いやすさが向上します。指定区域外に近づくと、機体はブレーキをかけてホバリングし、飛行区域内に留まります。
DJI GS Proは、ほとんどのDJIプラットフォームとZenmuseカメラに対応し、多様な業界において安心かつ利便性の高いツールとして、重要なタスクを正確かつ確実にこなします。GS Pro iPadアプリは、Appストアから無料でダウンロードできます。
製品について詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.dji.com/ground-station-pro
CrystalSkyモニター
「CRYSTALSKYモニター」は、屋外での空撮用に設計されています。超高輝度モニターを採用することで、直射日光の当たる場所でも画面をはっきりと確認できます。また、 DJI GOアプリとシームレスに連携するため、カメラ操作を完全にコントロールすることが可能です。
CrystalSkyモニターは、7.85インチの場合、最大輝度は2000cd/m²の高輝度です。これは一般的なモバイルデバイスの4倍以上の明るさです。画面の表示はクリアかつシャープで、色彩も鮮明で構図の微調整に求められる品質要件を満たしています。動画のデコーディングは最適化され、滑らかなリアルタイムの映像をほとんど遅延することなく伝送します。CrystalSkyモニターはH.264とH.265の動画コーディングに対応し、ファイルはそれぞれ最大60fpsと30fpsで再生可能です。
CrystalSkyモニターのHDMIポートから、4K動画をFPVゴーグルやその他のディスプレイデバイスに出力することもできます。CrystalSkyモニターのストレージ容量はmicroSDカードにより拡張可能で、カードに録画した映像を直接モニターで再生することもできます。さらに、映像のバックアップとして使用することもできます。組み込まれているDJI GOアプリは、機体のパラメーター調整、カメラコントロール、映像の管理や再生等も含めたすべてのDJI GOの機能にアクセスできます。
2セルの4920mAh外部バッテリーにより、CrystalSkyモニターは、同等のモバイルデバイスと比べてより長く稼働します。また急速充電に対応し、低温環境下でも放電率を完全にコントロールします。外部バッテリーは、極端な温度環境を想定して設計されています。最低 -20℃から運用可能で、最高40℃でも内部の冷却システムにより通常通り機能します。
CrystalSkyモニターは、7.85インチと5.5インチの2種類の画面サイズがあります。7.85インチ画面の最大稼働時間は4~5時間で、5.5インチ画面の最大稼働時間は5~6時間です。日本での販売価格と発送時期については、後日発表予定です。
製品について詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.dji.com/crystalsky