2018年11月15~16日、ドローンの本場である深セン市で国際ピッチ大会「創新南山2018“創業之星”大賽(英語名:Nanshan “Entrepreneurship Star” Contest 2018以下「創業之星2018」)」が開催されました。
この大会に株式会社エアロネクスト (東京都渋谷区、以下「同社」)がスタートアップ部門にて第3位に入賞しました。
さらにその知財戦略も評価され、知的財産賞も受賞。日本企業として初の出場と受賞を果たしました。
国際ピッチ大会「創業之星2018」とは
「創業之星2018」は、今年で11年目を迎える中国で最も歴史ある起業家イベントのひとつで、自社の技術やビジネス戦略をプレゼンテーションするものです。賞金総額は330万元≒5,412万円。
今年2018年は、4,000(うち海外540)を超えるプロジェクトの中から中国国内外の各予選で優勝した24チームが出場。同社は8月に行われた国内予選にて優勝し、今回日本企業から初の出場を実現しました。
独自の技術「4D Gravity®」を世界にアピール
同社は、UAV(無人航空機)やマルチコプターの機体フレームのあるべき姿を実現する、ドローン・アーキテクチャ研究所です。ドローン・アーキテクチャの中心テーマを「姿勢制御」とし、重心制御技術(4D Gravity®)に強みを持つ機体開発を行っています。
4D Gravity®はドローンの飛行姿勢や、動作に応じて重心位置を最適化させる一連の技術の総称で、高い機動力と特徴的な飛行姿勢を実現。従来不可能だった厳しい環境での利用や産業利用への領域を大きく拡大するものです。
スタートアップ部門で3位入賞の快挙
この「4D Gravity®」を引っさげて、同社は24チーム中、14チームがエントリーするスタートアップ部門に出場。最後となる14番目に代表取締役CEOの田路圭輔氏が登壇し、5分間のプレゼンテーション及び質疑応答を行いました。
独自の重心制御技術はドローンの本場(深セン)でも高く評価され、最終日に執り行われた表彰式で第3位に入賞。ドローン関連で出場した3チームの中ではトップの成績という快挙を成し遂げました。
本年から創設された「知的財産賞」
「創業之星2018」では、11回目となる今回から、知的財産への意識が高い企業を表彰する知的財産賞が創設されました。主催する深セン市南山区では知的財産保護に関する先進的な取り組みを進めていることからです。
この新たな賞にも、同社が表彰されました。同社は知的財産を「重要な経営資源」と位置づけており、本賞の受賞はそれを後押しする成果となりました。
海外進出への足がかりをつかむ
同社にとって、ドローンの本場である深センでの大会出場は今後の海外進出へ向けての重要な試金石でした。「創業之星2018」での入賞および独自技術4D Gravity®を搭載した機体への大きな反響は、同社のグローバル展開への確固たる足がかりとなったといえるでしょう。