アイ・ロボティクス、「24時間航行可能なドローン」のコンセプトを発表

「24時間航行可能なドローン」コンセプトイメージ 画像引用https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000022548.html

株式会社アイ・ロボティクスは、2017年3月29日(水)、「24時間航行が可能な無人航空機(ドローン)」および同機体を活用したサービスモデルのコンセプトを、Slush Tokyo 2017(東京国際展示場)にて発表しました。

日本から世界の空に産業革新を

24時間航行可能ドローンは、2m四方に収まるサイズです。高度300mから3000mでの航行を想定し、衛星と地上付近の間をドローンで中継することで「人類規模の課題解決を可能にする物理的なインフラの構築」をコンセプトとしています。アイ・ロボティクスは、コンセプト実現の鍵となる代表的な技術の開発・発掘を行っており、今後もパートナー企業との協働により継続する方針です。

すでに、バッテリーの数十倍の航行を可能にする金属型燃料電池やマルチGNSS、有人機とのコミュニケーションも可能な管制システム、VTOL型機体制御ソフトウェア、人工知能プラットフォーム、高性能カメラ・センサー、ブロックチェーンを利用した飛行許可認証システムなどの技術について検証を行っています。 

サービスモデルとグランドチャレンジ

アイ・ロボティクスは、24時間航行可能なドローンの実現について「夢物語ではない」とし、一機10万ドル以下での生産を目標としています。また、数千~数十万機のドローンが高度300mから3,000mの上空をカバーすることで、衛星と低空を飛行するドローンとの距離を補完する、効率的かつ安価な全地球型物理ネットワークを構築することが可能になるとしています。また、積載物の積み替えも想定しており、垂直離発着ができるドローンの利点を生かした超長距離物流も検討しています。アイ・ロボティクスは、これらのコンセプトを実現し,インフラとして幅広く開放することで、下記のような世界規模の問題解決に貢献します。

・地球環境のモニタリングによる環境問題への対応

・海洋資源調査への利用による資源問題の解決

・外洋上への船への物資(レスキューキット等)搬送

・災害、遭難等への迅速な出動、上空からの管制

・アフリカや中央アジアにおける食糧問題の解決

・地上レベルで作業をするドローンやロボットの管制

・報道への利用

アイ・ロボティクスは、24時間航行可能ドローンとサービスのコンセプトについて、賛同・支援を表明する企業との広範な提携関係を模索しています。また、「日本からシリコンバレーまで、約8,000キロを飛行するドローンを開発し、太平洋横断飛行を数年以内に成功させる」という目標をグランドチャレンジとして掲げています。これについて、「技術的なブレークスルーや法規制などの課題があり、弊社単独で成し得るものではない」とし、さまざまな企業へ協力を呼びかけています。