ネットやTV等で、初めてドローンを見た時にどう感じたか覚えていますか。筆者はこのテの新しいモノ特有の近未来をひしひしと感じました。見てすぐにどういうものなのかはわかる、でもそれは今までになかったモノ。
そうやって興味を持って調べていくと、つい機能や性能等のスペックに目がいきがちになりますが、そもそもあの形状に魅せられて「うわ!かっけぇ!」と思った感動は普遍的なモノではないでしょうか。
話は変わりますが、まだカーナビやETCが今ほど浸透していない時代に「およそ700m先、左方向です」等といったナレーションが適当な間隔で再生されるインチキナビCDはどうだろう、と考えたコトがあります。もちろんCDの冒頭は警告音と共に「ETCカードが挿入されていません」です。
このアイデアを知人に話したところ「それ既に売ってるよ」と言われたので確認もせずに自分の中で却下してしまいましたが、このテのインチキをドローンでもできないか、と考えました。
まずはインチキではなく、マスコットとしてドローンのフィギュアです。キーホルダーでもぬいぐるみでもいいでしょう。クレーンゲームの景品として女子高生からブームに火がついていく未来が想像できます。
そして本命のインチキ、コレはドローンっぽい形のオートジャイロ(*1)というのはどうでしょう。中央部にEDF(*2)等で推進機構を付ける必要がありますがカメラ内蔵のドローンと同じような形にできそうです。
*1:オートジャイロ
ヘリコプターのような形だがローター(プロペラ)に動力はなく、機体が前進するコトで受ける風でローターを回転させ、揚力を得る飛行物体。007でジェームズ・ボンドが操縦していた事でも有名。
*2:EDF(Electric Ducted Fan)
電動R/C飛行機等に使われる、ジェットエンジンを模したもの。ダクトの中にモーターとファンが入っている構造物。
ドローンだけでなくトイプレーン(小型R/C飛行機、いわゆるオモチャ)も進化しているので、オートジャイロにしても操縦についてはさほど難しくならずに済みそうです。廉価版を考えているので、ホバリングやGPSでの位置補正の機能は必要ありません。せいぜい機体を安定させる機構やメカ程度で充分です。
となると非常に軽くメカを作るコトができます。さらに、推進用のモーター以外に駆動系がないので、大幅な省エネ対策になります。ドローンと同じバッテリーとモーターを推進に使った場合、この廉価版では単純計算で1/4の消費電力=4倍の飛行時間が得られるワケです。
問題点としてオートジャイロはその特性上大きなローターのほうが揚力的に有利だったりEDFよりトルクの高い推進機構のほうが適切だったりといったコトはありますが、メカを軽く作れるコトで相殺できるのではないでしょうか。あの近未来的なフォルムを優先したいので多少の効率の悪さには目を瞑りましょう。
筆者が自分で作って実験したワケではないので完全に机上の空論です。しかもおそらくドローン業界もこういう方向には発展しないと思いますが、こういった妄想は楽しいものですね。