国産ドローンの革新「PF4」──ACSLが切り開く物流・災害支援の最前線

ドローン産業の国産化を牽引するACSL(株式会社自律制御システム研究所)は、次世代の国産ドローンとして注目される機体「PF4(ピーエフフォー)」を2025年に本格発表しました。防衛・災害支援・物流など多用途に対応するPF4は、グローバル企業との競争が激化する中で、日本製ならではの強みを発揮しようとしています。

完全国産を実現──セキュリティと信頼性に重点

PF4の最大の特徴は、主要部品を含めて完全に国産化されている点です。機体、通信、クラウド、制御系のすべてが日本国内で開発・製造されており、海外製ドローンに比べて高いセキュリティ性と信頼性を誇ります。この動きは、公共事業や防災分野でのセキュリティ要件が高まる中、国家の技術自立にも直結する重要な展開です。

用途の拡張性──物流、点検、災害支援に対応

PF4は、以下のような用途での実装が想定されています:

  • インフラ点検(橋梁・鉄塔・ダムなど)
  • 災害時の情報収集・物資投下
  • 山間部・離島へのドローン物流
  • 農薬散布や測量などの産業応用

この柔軟な運用性を実現しているのは、最大5kgのペイロード、航続距離40km、最大50分の飛行時間という高い性能です。ユーザーによるマルチペイロードの交換も可能な設計となっており、多様な運用ニーズに対応できます。

世界のドローン動向との比較──遅れる日本、追い上げる国産技術

世界ではDJI(中国)が依然として圧倒的なシェアを誇る一方で、アメリカでは「Blue UAS」認定を受けた機体の導入が進み、安全保障の観点から中国製ドローン排除の動きが強まっています。

日本も例外ではなく、公共・防衛分野での中国製ドローン規制が強まる中、国産ドローンのニーズが急速に拡大しています。ACSLのPF4はまさにこの潮流にマッチする存在として開発されたものです。

型式認証への取り組み

ACSLは既に第一種型式認証を取得した「PF2-CAT3」に続き、日本郵便と共同開発を進める「PF4-CAT3」についても2024年6月27日に第一種型式認証を申請しました。これにより、人や物の上空を飛行する「レベル4飛行」の実現に向けて着実に歩を進めています。

PF4-CAT3は従来のPF2-CAT3から性能を大幅に向上させ、ペイロードは約5倍、航続時間は2倍以上の性能を目指しています。

PF4が示す日本ドローン産業の未来

PF4は単なるドローンではなく、「日本の安全保障技術」としての立ち位置を確立しつつあります。部品レベルからの国産化によって自立性を担保し、災害・物流・防衛など国家的な課題に貢献する技術基盤を構築しようとしています。

2025年10月の量産開始により、PF4の商用・公共分野への導入拡大が本格化すれば、日本のドローン産業全体の底上げにもつながるでしょう。国産ドローンの新たな可能性を示すPF4の動向に注目が集まります。

画像参照:https://www.acsl.co.jp/news-release/press-release/4310/