テラドローンがUAV非破壊検査サービス企業RoNik Inspectioneeringへ出資し、出資先の社名をTerra Inspectioneeringに変更

テラドローン株式会社(東京都渋谷区、代表取締役/徳重 徹、以下テラドローン)が、ドローン点検サービスを提供するRoNik Inspectioneering B.V.(オランダ、以下RoNik)への出資を完了したとの発表を行いました。同時に、RoNikの社名をTerra Inspectioneeringに変更を行いました。

タンクの板厚検査を行うドローン

今回テラドローンと現地法人を設立したRoNikは、板厚検査を含むオイル&ガス系貯蔵タンクの点検・メンテナンスを中心としたサービスを長年提供してきており、欧州の大手オイル&ガス会社を中心に200件以上の実績があります。

さらにドローンだけでなく、地上や水上用検査ロボットを使用し、幅広い顧客のニーズに応えてきました。今年4月には、オランダのアムステルダムで行われたコンテストThe Drone Hero Europe 2019で、欧州でトップのドローン企業に選ばれています。

地上のモニタにて確認できるUTグラフ

同社のドローンをタンク点検に活用することで、従来、高所での作業に必要とされていた仮設足場の組み立てや撤去にかかる時間を削減、更には検査期間が40〜60%短縮されることから、人件費の削減、検査中の施設稼働停止による損失の削減が実現できます。

使用する機体の重量は、安全飛行のために約2.5 kg。オランダの特許を取得した、接触触媒(カプラント)ディスペンサーが搭載されており、飛行中でも探触子にカプラントの供給が可能であるため、効率的に検査を進めることができます。また、3つの高精度カメラが搭載されており、飛行中のドローンからの映像、またUTグラフを地上から即時的に確認することができます。成果物として、API-653やEEMUA 159などの規格に準拠した点検レポートや、クラウドサービスを通した3Dモデル点検データの提供も行っています。

EEMUA159に準拠した点検手法

 
現在、国内外のオイル&ガス業界では、プラント稼働率の向上などを目的とし、デジタル技術の活用が急速に進んでいます。テラドローンによると、今後25カ国以上のグローバルネットワークを通じ、RoNikの持つ非破壊検査技術を含むUAVデジタルソリューションを、世界的に提供していくとのこと。