ドローン初心者は何から始めるべきか?⑥ ~ドローンの訓練を続けよう(前編)~

この連載記事では、ドローンを始めようと思っている、又はドローンスクールに通いたいと思っている、又は最近ドローンスクールに入学した人、を対象に、不安の解消や今後のお役に立てるような「豆知識」を発信したいと思います。

第1回は練習の話、第2回は理解を深める話、第3回は基礎的な知識の話、第4回は歴史の話、第5回は消耗品の話を紹介しました。

今回は、訓練を続ける話をしたいと思います。

なぜ「訓練」をするのか?

ドローンの操縦訓練は、安全に飛ばすために実施するものであるのは間違いありません。
しかし、「訓練」ばかりではだんだん辛くなっていって、なかなか続きません

やはり、「上達した」という達成感が必要だと私は思っています。

一般的にも、やみくもに飛ばしているより目標を持って取り組むほうが上達が早い、と言われています。
同じ時間を練習に使うのであれば、やはり上達が早いほうがいいですよね。

そこで、訓練に最適なコースを紹介したいと思います。

まず、パイロンまたはそれに代わる目印(家の中であれば、空き缶でも結構です)を用意しましょう。
図のように置きますが、間隔はドローンの大きさによって変えて結構です。

<図:訓練コースづくり>

 

それでは、このコースを使った訓練メニューを紹介していきたいと思います。
1回では紹介しきれないので、今週は「前編」、来週は「後編」と分けて紹介したいと思います。

 

操縦訓練メニュー① 離陸

ドローンは、飛行のたびに離陸と着陸を行います。一番最初に行うのは、「離陸」です。
そんなの誰にでもできるよ、と思われがちですが、初めて触る場合は加減がわからないので緊張します。
スロットルの位置がわからない、スロットルを強く入れすぎる(または弱すぎて安定しない)、ということが結構あります。

 

<図:離陸>

 

落ち着いて、急な動作(または遅すぎる動作)にならないように、まっすぐ一定のスピードで離陸できるように毎回心掛けてください。

操縦訓練メニュー ②着陸

離陸したドローンは必ず着陸させます。

この「着陸」ですが、着陸場所に本でも箱でもよいので必ず目印を置いてください。

やってみると意外と難しいです。
水平位置をあわせるのもむずかしいですし、地面に近づくと地面から跳ね返ってくる風の影響で流されてしまいます。
また、バウンドしてしまうような場合もあります。

<図:着陸>

 

車のブレーキのように、丁寧なスロットルワークを心掛けてください。

 

操縦訓練メニュー ③ホバリング

離陸と着陸が丁寧にできるようになったら、空中で留まる「ホバリング」に挑戦してみてください。

トイドローンでこれをやろうとすると、かなり難しいです。
目印の上空で留まることが望ましいですが、最初からそれを目指すと挫折します。

よって、まずは上下の動きだけに集中しましょう。
前後左右に流れていくと思いますが、最初のうちは割り切ってあきらめましょう。
高さを一定に保つことに集中してみてください。

コツは、スロットルを細かく素早く動かすことです。

高さをある程度一定に保てるようになったところで、左右方向の舵も入れてみてください。
それが慣れてきたら、前後方向の舵も入れてみてください。

<図:ホバリング>

 

最初からすぐにホバリングを行うのではなく、「まずは上下を安定させる」というところから、段階的にレベルを上げていくようにしましょう。

ワンカット空撮動画で実践

ここまで訓練が終わると、「離陸して、上昇して、下降して、着陸する」ということが安全に行えるようになっているはずです。

ずっと訓練ばかりしていても飽きてしまうので、空撮が行える機体を持っていたら、「ワンカット空撮動画」に挑戦してみましょう。

「ワンカット」という手法は、わたくしのドローンの師匠が推奨している空撮の手法ですが、操縦訓練の題材としても効果的な手法だと私は考えております。

例えば、今回身に着けた「離陸して、上昇して、下降して、着陸する」を実践するだけで、こんな映像が撮れます。(沖縄の無人島 ナガンヌ島にて)

<図:ワンカット空撮動画:「海と浜辺の真俯瞰」>

 

訓練メニューを3つきちんとできるようになっていれば、場所がよければこのような映像を撮影することもできるようになっているはずです。

※飛ばしてよい場所かどうか、土地管理者の許可は得ているのか、については十分に気を付けてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
目標をもって練習したほうが上達も早いです、順番に少しずつクリアしていってみてください。

今回のまとめです。

・離陸、着陸、ホバリング と順番に練習していく
・それができたら、空撮で楽しんでみる
・カメラを下に向けて、上昇させるだけでも、いい映像が撮れる

さらに詳しく知りたい方は、<お勧め書籍・資料> も参考にしてみてください。

次回は、もう少しステップアップした練習メニューを紹介したいと思います。

 

<お勧め書籍・資料>
飛ぶ!撮る!ドローンの購入と操縦 はじめて買って飛ばすマルチコプター』, 株式会社 技術評論社 , 著:高橋 亨

<関連連載記事>
ドローン初心者は何から始めるべきか?① ~プロポの選択と練習~』, DRONE MEDIA
ドローン初心者は何から始めるべきか?② ~ドローンを理解しよう~』, DRONE MEDIA
ドローン初心者は何から始めるべきか?③ ~ドローンを理解しよう~』, DRONE MEDIA
ドローン初心者は何から始めるべきか?④ ~ドローンの歴史を知ろう~』, DRONE MEDIA
ドローン初心者は何から始めるべきか?⑤ ~ドローンの消耗品を知ろう~』, DRONE MEDIA

<関連リンク>
コラム#166:UAV操縦訓練のコース作り』 , TDR (Takayama Drone Research) : Facebookページ
【ワンカット空撮動画】海と浜辺の真俯瞰』 , TDR (Takayama Drone Research) : Youtube

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Takayama
高山誠一/高山ドローンリサーチ株式会社 代表。無人移動体に関する人材育成・コンサルティング・研究開発・安全管理を行う。 2013年 SIer(システムインテグレータ)に入社、SEとして複数の企業システムの安定稼働を支える。 2008年 航空測量会社に入社、主に自治体向けのシステム構築の傍、AWSをいち早く取り入れ可用性向上の基礎を作る。UAV測量の技師として測量業務にも従事、UAV測量講習の講師としても関東を中心に全国で講義を行った。 ドローンが空だけでなく陸海空で活躍する社会インフラとなり産業として発展することを願い、「TDR (Takayama Drone Research)」というFacebookページを個人の活動として2018年10月より開始、会社設立後の現在も毎日更新中。  JUIDA認定講師、DJIスペシャリスト、技術士(情報工学部門)、MOT(技術経営学)、測量士、第三級陸上特殊無線技師、第四級アマチュア無線技師。