【ドローン活用アイデア】ローターを持たない空中ドローン

出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Ground_effect_vehicle

ドローンによる事故や犯罪が増えてしまった昨今、法整備は急務となっており着々とそれは進んでいるようです。悪者がいなければいいのですがそうもいかず、実に嘆かわしいコトです。

航空法の航空機定義では大まかに「固定翼」(普通の飛行機等)、「滑空機」(グライダー等)、「動力付き回転翼機」(ヘリコプター等)、「無動力回転翼+推進装置」(オートジャイロ等)及び「飛行船その他政令で定める航空の用に供することができる機器」とあります。

「その他法令で定める航空の用に供するコトができる機器」と書かれてしまうと新原理での飛行物体を開発したとしてもこれに引っかかる可能性があります。さてどうしたものか。

タコのように地面とヒモでつながっていればセーフなのですが、それを断ち切るために今まで技術は進歩してきたのです。ヒモを断ち切りロマンという大海原に旅立った今、我々はその先を見据えて考えていくコトこそが健全だとも言えます。

自然界に目を向けてみましょう。ムササビは滑空しているので「飛んで」います。ですが、カンガルーは「飛んで」いません。アレは「ジャンプ」です。また、塀の上から地面に飛び降りるネコも「飛んで」いません。「落ちて」いるだけです。

ならばジャンプするドローンや落ちるだけのドローンはどうだろう、と思いましたがイマイチ使い勝手が悪そうです。特に落ちるだけのものは滑空なんかしなくてもパラシュートは航空法が絡んでくるので危険です。

そこでひらめきました。ドローンの「浮く機構」をドローン本体に実装しなければいいのではないかというコトです。

上向きに強力な風を送るファンを4隅に搭載したR/Cカーを作ります。このR/Cは地上走行するだけなので特に問題はありません。ただ上向きにファンが4つ付いているだけです。

その風を受ける板状のものを用意します。これがドローンになります。板の下面は上反角的な意味もありゆるやかな円錐状になっているとコントロールしやすいでしょう。地上側の風だけでコントロールできればいいのですが、必要ならば受けた風をコントロールするエルロン、エレベータ、ラダーのようなものも搭載しておきます。

このドローンには動力もありませんし、空力的に空を飛ぶようなモノではないのでこちらもセーフでしょう。

この2つをひとつの送信機でコントロールするのです。操縦者が前進を指示したら地上R/Cは前進、それに合わせてドローン側も風を制御して移動。双方で短距離通信できたり各種センサーを付けておけばうまくいきそうです。

高度が上がったとしても、地面側のファンがにゅーっと伸びれば全く問題ありません。空撮を考えた場合、特定の用途以外では真下を撮影するととてもダサいコトになりますが、問題点はその程度です。あ、いや、平らな地面じゃないとうまくいかないだろうとか、そうなると遭難救助的な用途には使えないとか、そういうのは置いといて。

…と、ココまで書いて気づきましたが、地面には起伏があったりするので手動でコントロールする場合、ドローンだけでなく2つ同時に見る必要がある、というのは操縦者としてはかなり大変ですね。それでもなんとか手動でもコントロールしたいところです。

また、空中に物体があるというだけで、普通にラジコン自動車を走らせるのと実は変わらないのでは?とか、航空法の定義的にこれってグライダーじゃないか?とも思ってしまいます。

物体を空に浮かしたい、というのは人類の夢です。
いい方法はないか、さらに妄想を膨らませるコトにしましょう。