茨城県は、たまに見かける「住みたい県ランキング」などでは、あまりふるわないランキングだったりしますが、しかし、実はそんな風には思えないほどの絶景ポイントが県内各地にあります。それこそドローンで空撮したい人が喜ぶ空撮ポイントが満載です。
空撮の被写体となる景色は無数にありますが、ダムの景観もまた、空撮したくなる景色の一つです。自然豊かなダム湖に、人工物としてのダムそのものの取り合わせは、ただ自然の景観を撮るのとは違った趣があります。また、ダムを実際に観に行くと、その巨大さに圧倒されることもしばしばです。想像以上に広く大きく、そして足もすくんでしまうほどの高さが、ダムそのものの威厳のようにも感じられます。
噴水のあるダムを訪ねる
ダムは、定期的に放水をしますが、今回ご紹介する茨城県日立市十王町の十王ダムは、ダム湖の真ん中から毎時噴水が上がることで有名です。
(十王ダムの場所)
10時から21時まで、毎時10分間ずつ噴水があがり、その高さは最大50mにも達します。水の高さは最初こそ低いのですが、3段階ほどで最大高度になります。その移り行く様は、まるで打上花火のようでもあります。
この高さの変化は想像以上です。もしドローンで撮影にチャレンジするなら、一度ロケハンでその高さと落ちてくる水の幅を目視しておいた方が良いでしょう。
離陸地点であるダム堤は、噴水の位置から20mほどは高いでしょうか。噴水の高さと余裕を持って、高度は50m以上にした方が安全です(離陸地点の高さと合わせて70mは確保)。
また、落ちてくる水の落ち先とその範囲も気にしたほうが良いです。上がった水が落ちてくる様子は大変美しいですが、ドローンがそれをまともに食らったら、ダム湖の水面にたたき落されることでしょう。
ダム撮影時に気を付けたいこと
十王ダムは、ダム湖自体がかなり広いので、よほど離れなければ、障害物の心配はさほどありません。ダム湖の山側は木や山自体が障害物となるので、そこまで高度を上げるなら目視で確認しながらにしましょう。山を背負うと、噴水、ダム、その先の高速道路などが山の緑に映える映像が期待できます。
十王ダムに限らず、ダム撮影時は堤高(ていこう)に気をつけるようにします。堤高とはダムの高さのことで、基礎地盤からの高さです。
仮に離陸位置が、ダム堤の上だとすると、堤高の差によっては、機体位置で最大高度が変わります。
例えば、十王ダムは堤高が48.6m。ダム堤にいる時点で、すでに基礎地盤から48.6mの位置に飛行していることになります。よって、ここで放水側の方に機体を移動すると、高度は100mくらいが限界になります。(航空法上です。)
ダム湖側にいれば、149mまで問題なしですので、この差に気をつけて飛行するようにしましょう。
十王という地名は、この土地に流れる十王川からの由来ですが、その十王はまさしくこの世からあの世へ行く際にこの世の行いを裁く王たち。
そんな地で、ドローンを飛ばして何事か!と怒られるのか、いやいや、よくぞこのような地に足を運んでくれた、有難い!と褒めてもらえるのか。
それは、いつかわかること。楽しみの一つとしておきましょうか。
では、十王ダムの噴水の映像です。
【ご協力・ご相談・届書提出先】
□日立市役所 産業経済部観光物産課
□高萩市役所 観光商工課
□茨城県庁 環境課鳥獣保護管理
□茨城県高萩工事事務所
□林野庁 茨城森林管理署
□海上保安庁 茨城海上保安部 日立分室
□茨城県警 日立警察署・高萩警察署
□消防庁 高萩消防署