東北ドローンをはじめとする「チーム東北JV」、ドローンによる物資輸送競技を最多達成

東北ドローンほか数社による「チーム東北JV」
東北ドローンほか数社による「チーム東北JV」

ドローン関連サービス事業を手がける株式会社東北ドローンは、「チーム東北JV」として参加した、ジャパンイノベーションチャレンジ2017(10月16日~20日、北海道上士幌町)において、ドローンによる物資輸送課題の最多成功を達成したことを発表しました。
この競技は、3㎢の広大な山林を競技エリアとし、ドローンを使って要救助者(マネキン)の付近へ正確に物資を輸送するという内容となっています。なお、チーム東北JVに参加した企業は下記の通りです。

■チーム東北JV参加企業
・株式会社東北ドローン
・株式会社チック
・ドローンプラス
・株式会社トップクルー
・関西ドローン
・Imperfect

大会概要

ジャパンイノベーションチャレンジは2016年から開催されており、「災害発生時の支援」というロボット技術の具体的な実用例を提示することで、日本のロボット産業における製品化に向けた研究・開発を加速させることを目的としています。
発見・駆付・救助の3つの課題が用意されており、東北JVは、2つ目の課題となる「駆付」においてドローンによる救援物資の運搬を行いました。無人飛行によって、3kg程度の救援物資を2km程度離れた目標物まで運ぶという課題に対し、東北JVの機体は大会最多となる3日間連続の達成を記録しました。

使用した機材について

東北JVは、ウインチ以外については民生品を利用することを目標の一つに掲げており、高級な機材ではなく、操縦技能、知識が深ければ活用できる機材として、下記のような選定を行ったとしています。

・DJI Matrice 600、DJI MAVIC PRO
・電動リールのノウハウを活用したドローン用ウインチ(グローブライド株式会社)
・救援物資輸送用カラビナ(グローブライド株式会社)
・ウインチ昇降信号装置(合同会社RCラボ)

特に、釣り具の電動リールのノウハウを活用したウインチについては、ドローンが着陸せずにホバリング状態で高精度に目標地点へ救援物資を投下することが可能な機材であるとしています。今大会では、東北JVのほかにも、課題を達成した5団体のうち4団体が同様の電動リールを採用しました。

Matrice 600には、電動リールの技術を応用したウインチを搭載
Matrice 600には、電動リールの技術を応用したウインチを搭載
MAVIC PROを外部の目として、救援物資を投下する場所を高精度に確認
MAVIC PROを外部の目として、救援物資を投下する場所を高精度に確認
Matrice 600から伝送されている映像のキャプチャ画像
Matrice 600から伝送されている映像のキャプチャ画像

今後の展開

今大会の結果を受け、チーム東北JVは、次のようにコメントしています。
「競技は達成しましたが、より深い知識と高い操縦技能が必要であり、まだ課題もあります。実際に救助を行っている方々との協力や、さらなる知識・技術の向上が必要だと実感いたしました。」

また、電波の問題等、様々な技術的課題に挑むことを表明しており、
「遭難時の要救助者や災害時に物資輸送を行える仕組みを作り、災害派遣時に現在は徒歩でしか行けないような場所にも遭難・災害救助者の手助けになれるようなドローンの開発・熟練したパイロットの派遣を行えるよう行動してまいります。」と述べ、ドローンの普及活動や、現場での活用について経験を重ねていく方針を示しました。

■問い合わせ先
株式会社東北ドローン
・TEL:022-765-1421
・Email:kiryu@tohoku-drone.jp
・URL:http://www.tohoku-drone.jp/