企業・自治体向け業務用ロボティクスソリューションを提供する株式会社センシンロボティクス（本社：東京都渋谷区、以下「同社」）が、ドローンを用いた鉄塔点検パッケージ「TOWER CHECK」β版の提供を開始します。
ドローンを自動運行させて点検対象の鉄塔を撮影、AIを活用した画像認識/解析による錆や腐食の発生個所の自動検知から点検結果のレポート作成までをすべて自動化する日本初のこのサービスは、点検業務における少人化・コスト削減・作業効率化を実現します。
コスト・作業効率・安全面での課題解決を目指す
「TOWER CHECK」により、従来作業員が昇塔して行っていた近接目視点検および1次点検を自動運行ドローンの運用に代替することが可能です。
さらに簡易な飛行設定、画像認識・解析からレポーティングまでを自動化することで、コスト・作業効率・安全性、あらゆる面の課題解決を目指します。同社の試算によると、このサービスの導入によって点検コストを従来の約57％削減することも見込めるとのことです。
高い再現性のための作業フローとその特徴
それでは、「TOWER CHECK」による作業フローと、それぞれにおける特徴をみていきましょう。
1. ドローンの自動航行・撮影
鉄塔点検業務に特化したパラメータを持つグラウンドコントロールステーション（GCS）により、ウィザード形式で２ステップ（中心点決めおよび鉄塔情報）の入力のみで完了、3D自動飛行ルートを作成します。これにより、煩雑だった飛行ルート設定作業が大幅に短縮されます。
ドローンは設定したルートに沿って飛行しながら、機体に搭載したカメラで点検対象の鉄をくまなく撮影。作業員の技量に左右されない、ムラのない点検を実現します。
2. 画像解析による自動異常検知および近接目視の支援
「AI/Deep Learning」を応用した独自エンジンにより、取得した画像を自動解析。錆や腐食の特徴を捉え、発生個所の抽出を行います。
AI/Deep Learningは、株式会社システム計画研究所／ISP（本社：東京都渋谷区）によって開発された画像解析エンジンで、Deep Learningの手法を少量の学習データで実現したものです。データの蓄積を待たずに開始でき、点検データの蓄積に応じた短いサイクルで異常検知の性能を向上します。
ボルトのゆるみなどの異常項目に対しては、3Dモデリングに紐づいた画像を確認することで近接目視と同等の点検が可能です。またユーザーによる検知作業も行えます。
3. レポーティング自動生成
検知結果はクラウド上で管理され、3Dモデリング上に異常発生個所として自動でプロットされます。ユーザーによる目視点検結果と併せて、精緻で効果的なレポーティングが自動生成されます。
サービス形態について
初回準備として、同社は自動航行設定講習を実施します。
ドローン業務自動化プラットフォーム「FLIGHT CORE」（※1）を使用した鉄塔が対象となっており、初回の点検業務実施時には同社のスタッフからサポートを受けられます。
株式会社センシンロボティクス：https://www.sensyn-robotics.com
