ドローンでお金を稼ぎたい!企業に勤めながら独立・創業の準備をするには?

ドローンを仕事にしたい、ドローンで独立したい、ドローンで稼ぎたい。当メディアの読者の方には、そんな思いを持つ方も少なくないのではないでしょうか。

私は経営コンサルタントという仕事柄、創業に関する相談やアドバイスを行う機会も多くあります。その中で、起業後まもなくの方からご相談を頂いたり、まだ会社に勤められている方から独立・創業の相談を受けることもあります。相談の内容は、資金のことや法人設立についてなどさまざまですが、ドローン関連のイベントに参加していると、会社勤めの方から「趣味としてやっているがドローンを仕事にしたいが何から始めればいいか」というご相談をよくいただきます。

そこで今回は、会社勤めをしている方がドローンで創業するにあたってどのような準備をしていくことができるか、について考えてみたいと思います。

今の仕事を続けながらドローンで創業するには?

ドローンを使った事業は、ここ数年の間に生まれてきた新しいジャンルの仕事です。当然のことながら、今まで実務を行ったことのない事業を仕事にすることは、非常にハードルが高く難しい挑戦となります。そのため、自分がやりたい事業と関係のある企業へ転職してから起業を考えるというのも一つの方法です。しかし、転職をしても希望の部署に配属され、思った通りの仕事に付けるかどうかはわかりません。

では、今の仕事を続けながら行える創業とはどんな流れになるでしょうか。

現在のドローン業界は、ハードウェアやソフトウェアの性能が上がり、業務用途で使える機材が十分に揃いつつあるフェーズと言えます。そのような市場環境の中でドローンを使って創業することを考えると、まず「ドローンを使ったサービスとして何が提供できるか」といった事業の仕組みを考えた後、実際に営業を行い、仕事を獲得するということが基本的な流れとなります。

しかし、企業に勤めている場合、特に「営業」を行うことは難しいのが実情ではないでしょうか。

サラリーマンが壁にぶち当たる二つのハードル

企業に努めながら営業を行う場合、二つのハードルが考えられます。

一つが時間的な制約です。日中、サラリーマンとして勤務しているとすると、営業に使える時間は平日の夜間と土日祝日のみとなります。これでは一般的な企業への訪問営業は非現実的と言えます。

また、もう一つのハードルとして、勤め先が副業禁止規定を設けている場合があります。今年になり、厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を発表し、政府を上げて副業・兼業を促進していますが、一般企業への普及はこれからといった状態です。

このように企業勤務を続けながらの営業活動は制約が多く、中々取り組みづらい状況というのが現実です。

しかし、出来ることはゼロではありません。

そこで、独立・創業に向けて企業に勤務しながら出来ることを考えてみたいと思います。

①ネットワークを広げて案件受注の基礎を固める

私は今まで数百の創業者を見てきましたが、創業間もなくの仕事のほとんどは、創業者自身のネットワークを介した受注がほとんどです。そのネットワークとは、知り合い、友人、かつて所属していた企業の同僚、そしてそれらの人からの紹介等です。

まずは自分の持つネットワークを確認し、その中で独立予定であることをアピールしたり、新たなネットワークを作っていくことが創業後の案件獲得につながっていきます。

手前みそではありますが、ドローンメディアが定期的に開催しているドローンミートアップは、そのようなネットワークづくりに最適な場所と自負しております。実際にドローンミートアップでの出会いから仕事を受注できた、共同創業者が見つかった、などの御礼の連絡をいただくことも少なくありません。また、その他にもドローンスクールやドローンに関連したイベント、フェイスブックページ等を上手く活用してネットワークを広げていくことが考えられます。

②メディアを使って自分のブランディングを行う

ブログやSNSで情報発信を行うことで、多くの人に注目してもらうことが出来ます。自身の学びをアウトプットする場と活用することで、学習することへのモチベーションにもつながります。そして、事業を開始した際には、宣伝手段としても活用できます。

ブログ、SNSでは必ずしも自身の本名を使う必要は無く、ニックネームでも良いでしょう。

創業時点での仕事獲得は創業者個人の能力に負うところが大きく、成功のためには地道な活動を欠かすことはできません。特に、会社に勤務しながらの創業準備は、モチベーションを保つことが出来るか、時間管理をうまく行えるかが鍵になってくるでしょう。

大事なのはまず始めてみること

今回ご紹介した方法は、いずれもさほどコストをかけずにできることです。大事なのは悩んだり迷ったりする前に、まず始めてみること。ドローン業界のネットワークを広げ、情報発信を続けていれば、自然と応援してくれる人が増えていくはずです。

また、ドローンを仕事にしたいと思っているが、まだ一台もドローンを持っていないという方も意外と多くいらっしゃいます。そんな方には、仕事でも活用可能なMavic Pro やPhantom 4 Pro などをまず買ってみることをお勧めしています。自分で機体を所有し飛行の練習をしたことがあるかないかでは、ドローンの事業の検討をする際の解像度が格段に違ってきます。

当然、仕事を受けるために必要な技術や知識の習得も必須となります。サラリーマンでも通える夜間コースや休日コースを用意したドローンスクールもございますので、ご自身の目的や都合に合ったスクールをお探しください。