国内初となる大型遠隔操縦無人機ガーディアンのデモフライトが長崎県壱岐市で開始

遠隔操縦無人機の大手企業である米ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ社が、同社製の大型遠隔操縦無人機「ガーディアン」のデモフライトを5月より開始しました。デモフライトはデータ収集や科学研究分野での利用を主目的としており、約3週間にわたって実施される予定。

デモフライトによってガーディアンが収集したデータは、日本での科学研究に役立てる目的で、研究機関に提供されます。また、飛行データは国際民間空域での無人機飛行許可制度の確立を支援するために、関係機関に提供されます。

今回のデモフライトは、民間企業では日本初となる、長距離航続が可能な無人機の飛行となりました。航空機のセンサーには長距離用海上探索レーダー、自動補正光学赤外線ビデオカメラ、短距離空対空レーダーを含む衝突防止システムなどがあります。これらは米国の国土安全保障省が海上観察のために搭載しているセンサーとほぼ同様の構成です。

実証試験は長崎県・壱岐空港を運航拠点とし、約3週間の期間に、1回あたりおよそ5時間のデモフライトを10回程度行う予定です。以下の3つを目的としたデータ収集のデモフライトを行います。

1.        気象・災害・海洋観測支援
2.        海難・救助支援
3.        航空・通信・産業利用支援

米ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ社について

ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ(General Atomics Aeronautical Systems, Inc.略:GA-ASI)はジェネラル・アトミクス社(General Atomics)の関連会社です。定評ある信頼性の高い無人航空機システム(UAS)、レーダー、電気光学および関連ミッションシステムの大手設計・製造メーカーです。GA-ASIは25年以上にわたって、永続的な飛行に必要な統合センサーとデータリンクシステムを備えた長期耐久マルチミッション対応航空機を提供し、状況認識と迅速な対応を可能にするための航空革新を行ってきました。同社はまた、さまざまな地上制御ステーションやセンサー制御/画像解析ソフトウェアの製作、パイロットのトレーニングとサポートサービスの提供、およびメタマテリアルアンテナの開発を行っています。詳細については、www.ga-asi.comをご覧ください。

ガーディアンについて

■用途:    見通し外での長距離、長時間耐空、中高度からの地上及び会場の情報収集と観測、監視ミッションの実施

■特性  
翼幅:    24m (79 ft)
全長:    11.7m (38 ft)
最大離陸重量:       5670kg (12,500 lb)
ペイロード容量
 全体: 2,177 kg(4,800 lb)
 ハードポイント:9ヵ所(翼:8、胴体中心線:1)
 内部: 363 kg(800 lb)
 外部: 1,814 kg(4,000 lb)

■パフォーマンス  
最高高度: 海抜1万2000m以上(40,000 ft)
最大航続時間: 40時間
最大飛行速度: 210ノット(真対気速度)