ドローンクルーズ:戦闘シーンを追う!初めてのサバゲー撮影 茨城県牛久市

今回は、茨城県牛久市にある、サバゲーフィールド「RAID2」から。
これまでは、各地の絶景をご紹介する記事が大半でしたが、前回烏山線の電車という動体撮影をテーマとし、これまでとは少し違った目線で空撮をしました。その流れで今回は人物を追う動体撮影について触れてみます。
舞台は、70m×70mほどの障害物が点在する戦地。
初めてのサバゲーシーン撮影のチャレンジとなりました。

ドローンでサバゲーを撮影する楽しさ

海、山、湖、大河、滝、地層、棚田、さまざまな絶景を撮影してきましたが、サバゲーというシチュエーションの楽しさは、何と言っても撮影者が予測できない動体の撮影、ということに尽きるでしょう。
もちろん、動体と言えば、車、船、電車などがありますが、それとはまた違う面白さがあります。
被写体である人間は、上空からでは小さく、ある程度近くに寄ることで臨場感を感じることができるため、自ずと多少のリスクをかけて、戦場を低く飛び回ることになります。そのため飛行そのものも難易度が高く、衝突や墜落の危険性も高まるわけですが、この、まるで戦場カメラマンのような感覚が、ワクワクと撮影魂に火を付けるわけです。

サバゲーのゲームルールは多様

サバゲーは、その会場や主催者によってルールはまちまちですが、大別するといくつかのパターンがあります。

殲滅戦

2チーム(あるいはそれ以上)に分かれ、時間無制限で、どちらかのチームが全員ヒットされるまで戦います。

フラッグ戦

2チーム(あるいはそれ以上)が、互いの陣地(スタート地点)にあるホーンを守ります。先に相手陣地のホーンを鳴らした方が勝ち。

基本はこのスタイルで、ここに、例えば復活ルールを付け足したり、スパイルールを付け足したり、結構自由にルールを作って楽しんでいます。

サバゲーでやってはいけないこと

これは大人のゲームなので、紳士的なマナーが重要です。

撃たれたら、「ヒット」とコールしてフィールドから出る

たまに、ヒットしても無視して撃ちまくってくる輩がいるそうです。(ゾンビとか呼ばれています。)こうしたプレーヤーはゲームを不快にするので敬遠されます。

至近距離ではハンドガンで撃つ

オートでガシガシ発射する銃器は、威力がかなり強いので、当たりどころが悪ければ、歯も折れるし、失明の危険もあります。なので、目を守るゴーグルはフィールド内では絶対に必要です。
そんな銃を至近距離で受けると、怪我しないまでも相当に痛いです。勝負あったとなる至近距離では、ハンドガンで撃つのが礼儀みたいです。

このように、大人のルールのもとに非現実な勝負をするのがサバゲーの世界なんですね。

この戦場に、Phantomで挑みます。

サバゲー撮影の難しさと、安全への配慮

リアルを追求するなら、近くまで寄りたいところですが、何しろ障害物は多く、流れ弾の当たる可能性もあり、さらには近づきすぎるとプレーヤーの位置バラしをしていることになるので、それもまた迷惑になります。ある程度の節度を保った距離でリアルなシーンを撮影しなければいけない、ここにサバゲー撮影の難しさがあると思います。

特に、障害物。低めの障害物も無数にありますが、木、鉄塔、街灯などの高い障害物も随所にあります。これらの位置を把握しながら飛行させることが重要になります。
そのため下見は必然です。どこに何があるのか、ある程度把握した上で、それらを見渡せる場所にパイロットがいることが理想です。

難しい撮影を安全に撮影するために、フィールド内の飛行できる空域をある程度限定します。
例えば、今回の僕の空撮コースは下図のようになります。

中央の木を避けてこのコースを周回しながらプレーヤーを追っています。高さは中央の木以外は遮らないコースとし、ある程度目視をしながらゆっくりと旋回することで、あまり危険を冒さずに撮影できます。

撮影時の注意点・工夫

リアルな映像を撮影したい時、正面から撮影しても、ほとんどプレーヤーを見ることができません。当たり前ですが、身を隠しているので、正面からでは見えません。
そこで、裏から撮影するか、俯瞰して撮影するかになります。

裏から、というのは、プレーヤーの後ろから、というポジションです。後ろからゆっくりと迫ると、物陰に隠れながら移動するプレーヤーたちの一挙手一投足を撮影することができます。
また、俯瞰してのポジションは、プレーヤーが物影に隠れつつ、前進していく様子を、緊迫感と共に撮影することが可能です。
その上で、プレーヤーたちが、何に向かって進んでいるのかを、先回りして撮影する、ここがドローンの醍醐味となる撮影となります。

最後に、どのような映像となるか、殲滅戦の様子をご覧ください。
フレームレートは60fp、シャッタースピードは60で撮影しています。