DJIが最新レポートを発表、2017年は世界で65名の人命救助にドローンが活用

DJI report

様々な分野においてドローンに関する実績が数多く発表される中、大手ドローンメーカーのDJIによってドローンの人命救助の実績発表がありました。

救助実績の報告画像
ドローンにおける救助実績

27件のドローンによる救助実績が報告され、少なくとも65名の救助実績の報告がされました。1件の中でも救助される人数はまちまちで、多いもので一件あたり24人の救助がされているのが見受けられます。国もフランス、マルタ、ブラジルなど様々で、一番件数が多いのはアメリカでした。

本報告「More Lives Saved:A Year of Drone Rescues Around the World」においては、「ドローンが人命救助において活躍・貢献し、それが一般化していくにつれて、『ドローンが人命救助に貢献した』という事実はニュースになりにくくなるのではないか」と考察されております。それに続き、「今日では、失踪した人をドローンで捜索することはまだ『非日常である』ためメディアによって注目を浴びているものの、数年でそういった注目もなくなってしまうのではないか」といった懸念がみられます。

日本のドローン救助はどうなっているの?

2018年1月に、総務省によって59ページにわたる「消防防災分野における無人航空機の活用に関する資料について」という、消防防災分野におけるドローンの活用に関する手引きが発表されました。

様々な項目がある中、消防庁が行なっている取り組みは以下の通りに発表されています。

消防防災分野における無人航空機の活用の手引き:P4

ここからわかるように、現状としては「検証」「貸与」「整備」が主軸となっており、実装されてはいないのが実態です。特に留意事項などの懸念材料についてはわかりやすく説明されていますが、「技術開発と環境整備を進めること」が優先的にされていることが明記されています。

世界規模のメーカーによるDJIの発表があった今となっては、日本でもドローンが消防の分野にて活躍する日も近いかもしれません。